アオと陽翔と告白
キャラを作らないと働けない、働く気が起きない。
なんて言ったら、君は呆れてしまうだろうね。
もしかしたら。
呆れて物も言えないと、背を向けてしまうくらいに。
情けない人間だ。
きっと、君は手を取ってはくれないだろう。
そもそもわかっていた。
君が恋をしているのは、僕ではないってこと。
君が恋をしているのは、俺だってことは。
目を見ていればわかる。
まるで違う。
熱と光と色が織り成しては放つ輝きがまるで。
問題なのは。
おとなとこども。だけじゃなかった。
僕と俺。
だから決めたんだ。
十八じゃない。
二十になった君に会いに行く。
飲酒が可能になるその年齢になった君に告白する。
俺の仮面をずっと着け続けるよ。
六年後。
一月某日。
成人の日、成人式にて。
松江陽翔、おまえが好きなので恋人として付き合ってほしい。
そうモデルのアオが言った瞬間。
スタジアムが拍手喝采悲鳴歓声で大きく揺れた瞬間。
電光石火の如く、誰ともなしにマイクを手渡されて告白の返事を求められた陽翔は、観客席から立ち上がると、アオを見て言ったのだ。
ごめんなさい、お断りします。
またまたスタジアムが拍手喝采悲鳴歓声で大きく揺れた瞬間であった。
(2023.11.13)




