表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

介護士の小話

臭いお風呂で……

作者: HOT-T

 介護職の仕事のひとつに入浴介助があります。

 一応介最低週2回入浴サービスを提供するとなっています。


 さて、そんな入浴ですがウチはグループホームということもあって1日の入浴人数って3~4人くらいなんですね。特養なんかよりだいぶ少ないです。


 ただ、グループホームとはいえ最近は特養化が進んでいて介助量はまあまあ多いです。

 特に事件が起きた日は介護度が高めの方たちが集中している日でした。


 そんな中、ウチでも問題の多い中年男性職員がひとりで介助をしていたんですね。

 基本この日の利用者さんは二人介助推奨なんですがその人が担当した利用者さんは男性ならギリ一人でも行けるか、だったし本人がやりたそうにしていたので任せました。

 何か、二人で協力しての介助が嫌なんですよこの人。サボれないから。


 それでひとり目が終わって「次、お願いします」って浴室から出て行ったんですね。

 さぁ、頑張ろうと浴室に入ると……無茶苦茶臭い。便臭が充満しています。

 入浴介助中によく便をする利用者さんなので仕方ないと窓を開けて換気するも一向に減らない臭い。

 おかしいと周囲を確認すると……浴室の床に散らばる細かい便。

 排水溝にはきちんと流されず普通に落ちている便。脱衣室には便を踏んだ跡まで。


 本体が残ってやがった!掃除してないのかよ!!でした。

 こんな便臭充満してる中で介護するのも嫌だし、次にはいる利用者さんにも失礼。

 仕方なく掃除しまわっていたんですが中年さんは気に入らなかったんでしょうね。


「そんな事してたら時間が押して全員入れないじゃないか」


 何か突っかかって来ました。

 こんな状態でお風呂に入って貰うのも失礼だろうというと。


「風呂で便くらいする」


 とのたまう始末。

 いや、するよ?そんなのわかってるよ?

 でもそこはきちんと処理して次の人に入って貰うのが礼儀じゃないの?


 その後も効率がどうの喚いていて凄く煩い。

 喚くなら掃除を手伝えバカと思いながら掃除しました。

 そしてトドメの一撃。


「こっちはあんたみたいにシャンプーにこだわったり、柔軟剤使ったりしてないんだ。いちいち臭いにケチをつけるな。もう今後はこの人の介助しないからな!!!」


 いや、確かに私は匂いには敏感ですよ?

 柔軟剤も使ってるし、シャンプーとリンスは当たり前。割といいやつ使ってます。

 でもね、それって介助と関係ある?

 もしかして私、介護向いてない?


 もう何かただでさえストレスたまってるのに更にストレス追加とか……もうお腹いっぱいですよ。

 流石に腹が立ったし不適切な行動だと思ったし指導しきれないと感じて上に報告しました。

 私の行動自体は間違っていないと判断を頂いたのですが『他の部署も引き取り拒否している人材なので今後もそっちで指導お願いね』っていらんわぁぁぁぁぁ!!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] HOTさんの行動がすばらしい点!! [一言] その人がなるという話ではないですけど、そういう思考の方が、結局は大事件を起こしちゃうのだと思います。 介護や病院は、人を人として見なくなったら…
[一言] お疲れさまです。 なんと声をかけたらいいか……。 でも、これでもまだましって思えちゃう現実があります。 犯罪や暴力を振るわないのであれば、雇ってしまう組織も多いんじゃないでしょうか。 一…
[一言] お仕事お疲れ様です。 私は特養で介護をしていますが、普通にあり得ないと思ってしまいました。 礼儀とかいう問題じゃなく、掃除するのが常識だと思います。そもそも、その状態の浴室に、お前入れと言…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ