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第九十四話
「はい。外れた」
「ありがとう」
娘が縛っていた紐を外してくれて、やっと椅子から立ち上がる事が出来、ズボンを履き直せた。
「父さん。私、電話の事、本気で怒ってるんだからね。怒っていてもこうやって助けに来たんだから、感謝してよ」
「すまない。・・・そういえば、どうやってここに居るのが分かったんだ?」
「それはね」
娘は自分のスマホを取り出して、こちらに見せて来た。
「ほら、ここにピンが立ってるでしょ。このアプリが父さんの場所を常に教えてくれているんだよ」
「え?!何それ。怖!」
知らぬ間に、娘に監視されていた事に恐怖を感じた。が、最近の子はこういうアプリを使って、相手の今の状況を確認しているのだと言う。
「で、父さん。この後、どうするの?」




