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第七十七話
このお化け屋敷は廃病院をイメージして作られている。
まずは、受付を通って、待合室。病棟へと進む。
「卓也さん。扉開けて下さいよ」
「・・・」
俺と緩奈は病棟へと入る為の扉で止まってしまっていた。
「もう。仕方ないですね」
やれやれと言わんばかりに緩奈が俺の前に出て、扉に手をかけた。
「「・・・」」
扉に手をかけて固まった緩奈。
「・・・緩奈?」
「すいません。私も・・・お化け無理です!!」
「はぁ?!」
「すいません」
謝る緩奈。
二人とも苦手ならば仕方なない。
恥ずかしが来た道を戻って、入り口から出よう。
そう思って、振り向くとさっきまでいなかった受付に人影がある。
後からきた別のお客さんかと思ったが、明らかに動きがおかしい。
右足を引きずって、こちらへと徐々に近づいてくる。




