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第六話
「見てください。魚が餌を食べえてますよ」
「そうだな」
「・・・ちゃんと話聞いてくれてますか?」
「そうだな」
「卓也さん!!」
「え?!何?」
急に緩奈が大きな声を出した。
「卓也さん。私の話ちゃんと聞いて下さいよ」
「ごめん」
怒られた。
でも、仕方ないだろ。さっき小声で「あれ、援交じゃない?」って言っている人がいた。
「なぁ。手を繋ぐのはやめないか」
提案してみたものの、断れると思っていた。
「・・・分かりました」
以外にも、あっさり繋いだ手を離してくれた。
「私。卓也さんに、嫌われたくはないんで」
そう言って歩く緩奈はむすっと頬を膨らませていた。