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第十九話

 重たく感じる体を起こして、玄関の扉を開けると。


 「卓也さん。来ちゃいました」


 「え?!」


 そこに待っていたの、マスクをした緩奈だった


 「なんでここに――ッ」

 

 頭がグラッとした。


 「やっぱり、体調崩してしまっていたんですね。ほら、病人はベットに入って寝て下さい」

 

 緩奈は、俺を押し込むように家に入って来た。

 

 「頼むから帰ってくれないか」


 「嫌です。卓也さん。今、家で一人ですよね。こんなにも体調の悪そうな人を放置なんて出来ませんから」

    *    *    *    *

 「(・・・今家に入って行った人、誰?)」 

 

 自分の家の前まで来た私は、衝撃的な瞬間を見てしまった。

 父が、女子を家に入れていた?いや、でも、今のは無理やりあの女子が入って行ったような気が・・・。

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