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第百一話
手紙を突きつけて怒る娘。
その手紙には、今から俺が自主してくるといった内容が書かれてあった。
「悪かった」と娘に謝るも娘はカンカンに怒っていて許してくれそうになかった。それもそのはずだ。俺が知るのはまだ、少し先の話になるのだが、娘は緩奈に連絡して、警察署から連絡がきた先に俺が捕まらない様に証言するようにお願いしていたのだとか。
「(・・・はぁ。緩奈さんに頼み事したせいで、私も向こうの頼み事を聞かないといけなくなったじゃない)」
内心、大きなため息をつきているなど、知る由もなく俺は、娘の怒りが収まる様に謝るしかなかった。
「次からはちゃんと相談する」
「本当に?」
疑いの目でこっちを見てくる娘。
「あぁ」
「それ、書面にして」