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朝日太陽
朝日太陽(7歳)
いつからか……
物心ついた頃からお母さんや姉には見えなく、自分や自分の同年代の子の頭上にだけ浮いてるタマゴが日常生活に当たり前の様になっていたのか……。
僕は車に揺られ引越し先へと向かう車の後部座席にたそがれつつ、しおれた雑草の様な体制で寄りかかって外の景色を眺める……。
最初は家族は気味悪がっていたけど僕はこのタマゴに飼っているペットの様な愛着がわいていた。
触れないがどことなく温もりがあり、小学1年生になって引越ししてきた僕からしたら唯一の友達の様な感じもしていた。
転校先の学校は田舎の様だし、友達作れるかな……都会っ子とか言われて虐められるのは嫌だな……。
元々内気がちな性格の為、ネガティブな事しか思い浮かばない……。
別に田舎に転校してきたからってでしゃばるつもりもないし、明るく話すのも苦手だし……あーー、不安だ。
そんな不安を気にもせず頭上の青いタマゴは楽しそうにクルクル回っている。
時々動いてるみたいだけど……このタマゴはなにかうまれてくるのかな?