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女神様に惚れたので異世界で頑張ります  作者: 木川 陸
成長編
9/555

帝国

 次の日俺は剣と刀と双剣の訓練を終えてぐったりしたまま部屋に戻った。


「いきなり訓練3倍ってきつすぎるだろ」


 と愚痴を言いつつ俺はとある本をてにとった。


『ニュクシア帝国の歴史』


 これは俺が住んでいるこの国のことについて書かれている本だ。

 これを読んで俺は、帝国がバグっているって思った。

 この世界には6個の大陸があり、俺が住んでいる大陸は中央大陸と言ってこの世界の大陸の中で一番大きい。

 そしてこの大陸の3分の1をしめているのがニュクシア帝国だ。

 中央大陸の3分の1は、ほかの大陸と同じぐらいの大きさだ。

 そして歴史がおかしい、この国は1万4000年以上存在している。

 こんなに長く存在し続ける国は前世でもなかったと思う。

 そしてなぜこの国がこんな状態になっているかというと、とある人が原因だ。

 それは、


「よりにもよってこの人か」


 ルナソーン・ニュクシア、神に直接つくられたと言われる最初の人類、吸血鬼の頂点、世界最強ともいわれ、逸話が数多く残っている。

 曰く、1万の軍隊を睨んだだけで全滅させた。

 曰く、500キロ以上離れている国を動かずに滅ぼした。

 曰く、攻略不可能と思われていたダンジョンを3日でクリアした。

 まだまだいっぱい逸話は残っているが、俺が言いたいのはこの人はおかしいってことだ。

 ひとりで国を滅ぼしたってどんだけ強いんだよ。

 でもまあこの人に伝言を伝えないといけないんだけど、


「でもなー」


 俺は本に書かれているとある文を見た。


 ルナソーン・ニュクシア様はここ5000年ほど表舞台に出ず、ここ5000年のうちに実際に拝見したことがあるものは歴代の皇帝近衛騎士団の団長のみと言われている。


 ここだ。

 会うための最低条件が皇帝近衛騎士団の団長って厳しすぎるだろ。

 しかも皇帝近衛騎士団長って騎士の中で一番強くないといけないでしょ。

 でもなー、無理やり会おうとしてもなー、昔どっかの国のバカが無理やり会おうとしたら無礼だとしてその国ごと滅ぼしたりしたからなー。

 俺が行っても瞬殺されて終わりだろうしな。

 

「しょうがない、時間がかかるけど騎士になって会うか」


 といっても俺の実力じゃあまだまだだしな、やっぱ剣の訓練だけじゃなく他にも訓練をした方がいいかな。

 ああーはやく伝言を伝えてナミアリアさんさんに会いたいな。






 その日に俺はハマンさんに頼んで明日から魔法の訓練も増やすように言ったら、ハマンさんは驚いた風に、


「魔法の訓練をしたいのですか?」


 といったので気になって何でそんなに驚いたのかを聞いたところ。


「いえ、珍しいと思っただけです」


「なんで珍しいと思ったの?」


「子供のうちは、魔法よりも剣などのほうが好きなのでつい」


「何で魔法が人気がないの?」


「それはですね、魔法は後衛だからです」


「?何で後衛だと人気がないの」


「それは、後衛が人気がないというよりかは前衛が人気があると言った方が正しいでしょう。直接殴ったほうが手ごたえがあったり、敵の攻撃を近くでよけることなどが、スリルがあって面白いという理由です」


 わー、うすうす思っていたけどやっぱ吸血鬼って脳筋なんだ。


「でも吸血鬼ってどちらかというとステータスは魔法よりじゃないの?」


「はい。本来は速さをいかして魔法を当てるのが理想ですが、皆どうしても前衛をやりたがるので眷属には後衛をやらせることが多いですね」


「え?もしかしてハマンは後衛なの!?」


「はい、ですが私もどうしても前衛がしたくてステータスを前衛も後衛もできるようにしたんですけどその結果スキルが中途半端になってしまいました。ですが魔法のみなら私はこの屋敷の中で一番でしょう。レサレイン様の魔法の訓練も私が行わせていただきます」


「ありがとうハマン」


「いえいえこのくらい当然のことです」


 俺は明日から始まる魔法の訓練を楽しみに思いながら今日は早めに布団の中にはいった。 


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