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女神様に惚れたので異世界で頑張ります  作者: 木川 陸
成長編
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ふたたび街に

 今日は久しぶりに街に出た。

 今まで10回位しか行ったことがない。

 そして今日は俺とセキナさんだけだ。

 なぜかというと、2週間後ガレン兄様の15歳の誕生日なので、そのプレゼントを買いに行くためだ。

 十五歳の誕生日は特別だ。

 この世界はどんな種族でも成人は十五歳と決まっている。

 そして吸血鬼の貴族の場合、名前が変わる。

 変わるというか姓が追加される。

 俺は初めて鑑定を見たとき、こんな大きい家に住んでいるのに貴族じゃないんだと思っていた。

 他の種族は大体生まれたときから名も姓も持っているが、吸血鬼は違うらしい。

 吸血鬼の場合は大人になってからじゃないと姓を名乗ってはいけない決まりがある。

 だから2週間後からガレン兄様の名前は、ガレン・ノースソードになる。


「ガレン兄様は何が欲しいんだろう。セキナはガレン兄様は何を欲しがっていると思う?」


「そうですね。ガレン様は戦うことが好きなので武器などはどうでしょう」


 武器か、でもガレン兄様はすでにいろんな武器を持っているし、しかもガレン兄様はあんまり武器を大切にしないからな~。


「そうだ、セキナは何が欲しいの?」


「そうですね・・・私は本が欲しいです」


 本か、絶対ガレン兄様はいらないよな。

 多分もらっても読まないかもしれない、もしくは読んでも内容をすべて忘れるかもしれない。


「う~ん」


「レサレイン様、悩んでいるのならとりあえずマネー殿の店を見てから決めましょう」


「それもそうだね」


 俺は外出するときはいつもマネーさんの店に行く。

 マネーさんの店は大きく、たくさんの商品がある。

 しかも店には出していない特別なアイテムを出してもらったりする。






「ようこそ、レサレイン様、セキナ様」


 マネーさんは俺が店にくることを感知系のスキルなどで知って俺が店につく前に店の前で待っている。

 2回目にこの店に来た時もそうだったが、その時はたまたまだと思っていたが、5回連続で店の前で待っていたので、何で俺が来ることが分かったのか聞いてみたところ。

 感知系のスキルを使ってると言ってた。

 俺も一応気配感知を持っていて誰かが来るのかは分かるが、マネーさんみたいに人まで特定するのは俺はできない。

 それをたった一回来ただけの俺の気配を覚え、遠くからでも感知することができるマネーさんは絶対に強いと思う。


「さて、本日はどのような商品をお求めに?」


「今日はガレン兄様に渡すプレゼントを探しに来ました」


「そうですか。ではこちらに」


 そう言って、マネーさんは俺たちを店には出してないアイテムなどを置いている場所に案内した。

 ここに置いてあるのは貴重で珍しいものばかり置いてあるが、あまり数がないのが欠点だ。


「今日は少ないね」


 いつもそんなに数はないが今日は特に少ない。


「申し訳ございません、二日ほど前にとある方がほとんど買われていったので、ですが三週間後に追加の品物が届く予定なのでそれまでお待ちいただければもとに戻ります」


 それじゃあ間に合わない、とりあえず今ある商品を見てみよう。






 それから全部の商品を見たがガレン兄様が気に入りそうなものはなかった。


「どうしよう、このままじゃガレン兄様に渡すプレゼントがない」


 俺が悩んでいるとマネーさんが少し悔しそうな顔をしながら


「もしお急ぎでしたら他の店を紹介します」


「え、でもいいの」


 他の店を紹介することはこの店にとってはデメリットしかないとはずなのに。


「いいのです。店の商品を切らしたのは我々のミス、そのせいでお客様に迷惑をかけてしまったのですから」


 マネーさんに最初にあった時は、少し胡散臭いなと思っていたけど、めちゃいい人だ。


「ありがとう。それで店の名前は」


「ダンジョン堂という店です。その名の通りダンジョンで発見されたアイテムを取り扱っています。この店の店主はかつてAランク冒険者だったので、店の商品が少なくなると自分で取りに行くので品切れになることはあまりありません。場所は冒険者ギルドの近くにあります」


 ダンジョン堂か、行ってみるか。

 冒険者ギルドを見てみたいし。

 それにAランク冒険者の店主も気になるし。


「ありがとう、マネーさんさっそく行ってみるよ」


「いえいえ、こちらこそ商品を切らしてしまって申し訳ございません。しかしレサレイン様、冒険者ギルドの近くは粗暴な者が多いので気を付けてください」


「分かった、気を付けるよ」


 そしてそのまま俺たちは店を出た。


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