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第19話 名前

名付けの話をコサックは帰路の間ずっと考えていた。

屋敷にたどり着き、全員揃ったところでコサックは切り出した。


『やっぱり、名前をつけたいと思う。』


魔狼たちにオムから聞いた話をする。

目を瞑り聞いていた母親の雌がコサックの説明を聞いた後すぐに答えた。


『わたしは名前をつけてほしい。わたしの子供達を守る力が手に入るならなんでもしたい。』


『賛成だ。力は強いに越したことはない。』


雄もそう答えた。


『強くなるというのはどういうことだろうな。魔力量が上がり、覚えられる魔法が増えるのであれば、わたしもそうしたいが。』


梟はまだためらいがあるようだ。


『名前のことはすぐじゃなくていいよ。でも、名付けに賛同してくれた母さんとあなたは早速名前を考えよう。』


コサックが唸る。

そこに魔猫がやってきた。


『ちょっと聞こえたもんでね、面白そうだから来てみたよ。ちなみに名付けはね、名付けの親が死んでしまうと、名付けられたものの力は失われるよ。元に戻る、と言う方が妥当かもね。名前は魔法、魔法をかけた人がいなくなったら魔法は消える。当たり前のことさね。名付けはそれなりに魔力を消費するんだが、あんたに務まるのかね?あんたの魔力量だと無理ではないかい、コサック。』


『そんな魔力を使うのか。どうしようかな、自分の魔力だけじゃ足りないなら、他から魔力を引っ張ってきて一時的に魔力を増幅させるような、そんな便利な魔法ない?』


魔猫は少し悩むように考えていた。

しばらくの沈黙の後、魔猫が重々しく口を開いた。


『あるよ。この屋敷の書物にその方法が書かれていたよ。魔法陣を描いてその上に魔法を使うものが乗る。魔法陣の周囲にある魔力を無理矢理魔法陣に吸収して中にいるものに与える。この魔法陣はね、扱いが難しいんだよ。魔力を吸う対象が普通の状態だと何でもかんでも吸っちまうからね、名付けしようとした相手の魔力も吸っちまって、名付ける頃には生き絶えたりするんだよ。吸わない対象をちゃんと決めて魔法陣を描かないとダメなのさ。』


『その魔法陣、見せてみろ。私が全て解決する。』


黙って聞いていた梟が魔猫にそう宣言した。


『あんたいつそんなに勇ましくなったんだい?いいよ、ついておいで。魔法陣の書物は私らが最初に会った書斎にあるよ。』


魔猫と梟は2階に上がっていく。

コサックはそれを見送ると、母親と雄の魔狼の名前について悩んだ。


(どんな名前がいいだろうか。かっこいいの?かわいいの?前世で名付けはしなかったからなー。親だったらこんな気持ちか?ああ、脱線した。さてどうしたものか。)


『どうしたコサック、お腹が痛いのか?頭も痛むのか?母さんが温めてあげよう。』


母親の雌がコサックに寄り添った。

コサックもそれに甘える。

しばらくぬくぬくしていると梟と魔猫が戻ってきた。

少し大きな羊皮紙を咥えている。


『驚いたね。一瞬で解析が終わったかと思うと、この羊皮紙に描いちまうんだから。見てみな。』


コサックが魔法陣を真実の目で見る


種類 条件発動型魔法陣

条件 魔法陣内に入る

範囲 魔法陣の周囲 魔法陣の上下3メトレ

効果 魔法陣の周囲にある魔力を吸収し、魔法陣内にいるものの魔力を増幅する。ただし魔法陣の外にいる生命からは魔力を吸収しない


(やっぱり梟凄すぎない?)


『これなら周りに誰かいても大丈夫だね。これ全部やったの?すごいすごい。』


コサックが喜んでいる姿を見た梟が嬉しそうに目を細める。


『やるなら明日、外でやってきな。建物内だと魔力が枯渇しちまうかもしれないしね。外なら十分補えるさね。』


コサックたちは食事をし祈りを捧げ眠りについた。

コサックは微睡の中、二つの名前の候補を思いついてそのまま寝てしまった。

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