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第3話【“戦火”と“邂逅”】

リオは罰ゲームを終え クタクタになっていた

アキラとカイトを圧をかけ矯正した後

三人で冒険の準備を始める。


「今回の依頼って討伐だったっけ?」

カイトは自身の冒険用のバックに物を詰めながらリオにたずねた。

「アーサーさんからの話を聞く限り、今回の依頼は人探しらしいけど…。」


リオは頭を少し抱えながらそう言った。

「姉さん 何か引っ掛かるものがあるの?」

リオの様子になんかしらの違和感を感じたアキラは

支度の手を止め リオに優しく声を掛けた。

『さっき、シェロトイさんに言われたの。“もしかしたら、依頼内容が変わるかも知れないから気をつけて行って来い”って。』

『そういえば 姉さん アーサーさんが以前俺達に言ってた事 忘れたの?』

カイトの言葉にリオは頭を抱えながら話し始める。

『確か 依頼はギルド協会で一度内容を精査された後、ギルドランクごとに振り分けられたのち各ギルド内でもう一度精査されるって話だったよね?』

「ただし 緊急性を伴うものや対象国が危機にひんしている場合、依頼者はギルド協会を通さずに自ら指定したギルドに依頼を送れる。 ギルドに所属している奴等なら知っていて当然の事だ。」

聞き慣れぬ声にリオとアキラがふと後ろを振り返る。

そこには、栗毛の青年が立っていた。


『あんた 誰だ。 ここはギルドメンバー以外立ち入り禁止の場所だ。』

アキラは普段よりも低めの声でそう言うと、

リオとカイトの前に立ちはだかった。


『よしな、アキラ。』

『でも 姉さん、あの人俺達に敵意向けている様だけど…。』

「それは違うよ、アキラ君。」

『『ツナさん!』』

リオとアキラの声にツナは少し微笑んだ。

「おっ、ツナか。 大分デカくなって。」

「シドさんの方こそ今の方が昔より若返って見えますよ。」

掛け合いを聞く限りツナは栗毛の青年と知り合いらしく、彼もツナの事をよく知っている様だ。

「それ、俺に対する嫌味か?」

「そんな訳ないです。 そんな事よりも重要な事を伝えにわざわざ戻って来たんですよね?」

「まぁな。 今から話す事は遠からずこいつらにも関係する話だからな。」

「なんですか、その含みを持たせた言い方。早く言ってくださいよ。」

ツナにシドと呼ばれた栗毛の青年はツナの言葉に

意表をつかれたらしく少しうなだれたが

気持ちを切り替え 神妙な顔をしつつ淡々と話し始める。

「実は向こうの状況が以前より悪化してしまって、あの依頼が消えたが代わりに依頼が2つ追加された。」

「えっ?」

シドの一言にツナとリオ達は驚きを隠せなかった。

「…というより向こうで小さい内紛が起こってしまったのが正しいがな。」

「『な、内紛ー!?』」


「今 なんて言ったんですか、シドさん?」

「だから俺達宛に依頼を出した所が小さい内紛を起こしてしまって、当分の間 依頼の出された所に行く手段が途絶えちまった。」


シドの言葉に憩いの場にいた全員が言葉を失った。


「やっぱり そうくると思ったんだよな。」

「おい アーサー。 今聞き捨てならない事、さらっと言ったぞ!」


「俺は何も知らないぞ! ただ予知夢で見ただけだから実際に起きるか分からなかったからな!」

「おい、アーサー。 ちょっと来い、話がある。」

「引っ張るな、ガンマ! 予知夢で見たのはここまでなんだ! この後に何が起こるか俺にも予知出来ねぇんだってば!」

「そうやって御託(ごたく)を並べればいいと思うお前の方が馬鹿だと思うぜ。 さぁ 向こうでたっぷり話そうじゃないか バカオーナー…。」


そう言ってガンマはアーサーを引きずりながら

憩いの場から去って行った。


「嗚呼 またやっちゃったんですね、アーサーさん。」

「はぁ、こりない人だな。 まぁそれがアーサーさんらしいと言えばらしいけど。」

「そうですね、セツナさん。」


そんなアーサーとガンマの会話を

目の前で聞かされたシェロトイとセツナは

アーサーのいい加減なさを痛感しつつも

徐々に周りの雰囲気に飲まれかけていたのだった。



小説更新が遅れてしまい、誠に申し訳ありません。


今後の更新は早くて2週間に1回、最悪1ヶ月に1回のペースになります。


予めご了承ください!

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