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四話

 十歳に成りました。

 勉学に励み、鍛練に励み、レベリングも続いてます。最後の、いつまで続くんだろう……。


名前:メルクト・フォン・ライハウント

年齢:十歳

性別:男

所属:オルトニクス王国ライハウント子爵家

レベル:五十

スキル:生活魔法 初級剣術 初級体術 初級火魔法 初級風魔法 身体強化(微)

称号:ライハウント子爵家次期当主

状態:過保護


 俺の容姿、どうやら母親譲りで結構イイらしい。着替える時の姿見で見れば、なる程確かにイケメンつーか、この歳だとイケショタである。自分で言ってて違和感すげぇ。

 いやさ、前世の自分の外見覚えてるからな~、昔の自分と、今の美少年っぷりの整合性が頭の中で未だ取れないのよ。


 最近、奉公人のメイド達に何かしらお礼を言ったりすると、頬を染めて見つめられるんだけどな。

 嘗てもてなかったおっさんとしては嬉しくもあり、所詮女性は外見ありきなんだなーと虚しくもあり。そんな哀愁を感じる十歳児です。


 この頃に成ってようやく、母上との同衾が無くなって、ほっとするやら惜しいやら。

 天国のような地獄を耐え続けていたからな。一応これでもちゃんとした倫理観を持った大人でしたからね、前世は。

 例え身体が反応しようとも、実母に対し道徳に悖る様な真似は致しませんでしたとも、ええ。

 向こうが勝手にお胸に抱き締めてくれるのは、俺の意志じゃないからセーフ。うん。柔らかかったです(力説)。


 そして絶望もやって来た。

 王国貴族の慣習で、十歳に成ると国教でもある女神教の神殿で、潜在資質を計る儀式を受けるんだけどさ。


 俺氏、魔法の才能なし、属性関係なく初級までのみが限界。武術の才能、努力次第。


 うん、判ってたさ、所詮オッサンな前世だもの。分不相応のチートなんてあるわけ無いよね、ハハッ。

 まあ、引き継いだ記憶のお陰で、理解力とか計算力とか、ちょっとした科学っぽい知識(うろ覚え)とかで、頭はいいんだと母上や家臣達には思われてるし、それで十分だといって貰えたからいいさ。

 領地貴族のお仕事は、領地を過分なく治めることですしお寿司。

 成り上がりたい野心とか、英雄願望とか考えてみるまでもなく、俺にはなかったしなー。

 今の子爵家に生まれただけで、もう十分お腹一杯ですがな。

 過保護すぎるのが玉に瑕だけれどもね。


 ところで母上、貴族流の性教育なのは判りますが、俺の寝所に歳若いメイドを送り込むの止めて貰えませんかね!?

 いや、個人的にはうれしハズカシアハンな部分もあるけど、まだ十歳だよ! あれも起つけど、多分使えるけども!

 もうちょっとだけ、この異世界の貴族的常識に慣れる時間を下さい、お願いします。

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