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二話

 あれから月日が経ち、俺は五歳に成りました。

 午前は家庭教師から語学や歴史といった座学、午後は日課となって久しい魔物退治の日々を過ごし、これくらいの年相応では考えられないくらい、レベルが上がりまくってますが。

 相変わらず護衛の皆さんは過保護で、傷一つ負った事もないけどね。


 レベリングの方法ですが、まず魔物が沸く魔境と呼ばれる地域に護衛マシマシで出向き、騎士が発見した魔物に、遠くから魔玉(初歩の攻撃魔法が込められた宝石っぽいの)を握り締めて、相手に意識を向けて体内の魔力っぽいエネルギーを込めると、しょぼい火の手が相手に上がります。

 俺のやる事、それで終了。

 あとは騎士の皆さんが寄って集ってぼこって成敗! 結果、魔物が持つ魔力が経験値っぽく攻撃に参加したメンバーに分配されるらしい。

 そんな事を場所を変え、獲物を変え、二年間延々と続けていたからね。結果こうなりました。


名前:メルクト・フォン・ライハウント

年齢:五歳

性別:男

所属:オルトニクス王国ライハウント子爵家

レベル:三十五

スキル:生活魔法 初級火魔法 身体強化(微)

称号:ライハウント子爵家次期当主

状態:過保護


 HPとかMPとか、細かいステータスはでない仕様っぽい。あ、自分のステータスは生活魔法で見れるのだ。そのままずばり【ステータス】って魔法。

 自分のしか見えないけどね、これだと。スキルの【鑑定】だと熟練度に応じて他人のも見えるらしいと教わったけど、俺には関係ないな。

 【初級火魔法】は、使っていた魔玉で熟練度が上がったお陰で覚えたっぽい。【身体強化(微)】は魔力が在れば誰でも身に付くデフォルトスキルなんだとさ。

 うん、レベルが高いだけで、戦闘経験も禄に無いパワーレベリング養殖貴族ですが何か?

 いや、俺だって剣とか使って戦ってみたかってん、護衛の皆さんが絶対許してくれないのよ。坊ちゃまいけません!、坊ちゃまあぶのう御座います!、って、そりゃもう過保護にさ。

 ステータスにまで明記される状態とか、もうおかしくありませんかね?


 一応、俺が強請って、家庭教師の授業に武術を一通り組んで貰っても居るんだけど、教え方がもう駄々甘で、ちょっと俺が疲れたら休憩、どう見てもど素人ど下手な型や素振りに過剰な賞賛を並べ立て、接待かよってレベルでさ。

 いや判るよ、子爵家が大事にしている次期当主な一人息子だもの、絶対に傷つけるわけにも行かず、戦々恐々ビクビクで教えているのが丸判りだからな。なんか済まんね、教官さん。

 とまあ、そんな感じだから、スキルになるほどの熟練度が貯まる訳もないのだった。

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