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いきなりですが、


遊び人は自分が作ったダンジョンを自慢げに話した…




「「「…オマエ!!ダンジョン舐めんなっっ!!!!」」」



おお、なぜか怒鳴られた。酷い、お兄ちゃん泣いちゃいそうだ、

ノリで勇者にしがみついていると勇者が頭を撫でてくれた…


なんと優しく無垢なる弟属性勇者よ…!


そういえば勇者は召喚当時、中学生だったな

ポワポワな柔らかいくせ毛と真っ黒い大きな目と小柄な体格で、小学生に見えなくもない。

実年齢は還暦あたりだから

正気に戻ったらどんな黒歴史になるのか今から心配だぜ。それはそうと、


「な、舐めてない。この一層しかないダンジョンには俺の全てが詰まってる、

例えば、設置してある宝箱(オリハルコンっぽい謎金属製段ボール箱)は全部ミミックだし


ダンジョンボスは本気でがんばって用意したんだぞ!

まず最初の一体!


レベルが9999くらいありそうな、打撃無効の最上級アンデッドさんだ。

仮に聖水を滝の様に浴びせてもへっちゃらな耐久力!カッコいい!次!


こちらもレベル9999くらいありそうな、直撃したら一瞬で全身が消し飛ぶ溶解力のある

毒の息をノータイムで吐いてくる、皆大好きモンスター代表、ヒュドラ氏!!

9本の首まとめて切ろうが焼こうが、1秒で再生する!攻撃し放題!お得過ぎる。


そして最後、これはなんというか、凄く自信がある。


レベルどうとか関係なく見ただけで脳がやられそうな、精神攻撃がすごい!

魔法が一切無効の、壮絶な表情がなんとも言えない人面トレント様。

ベヘリットみたいな顔した果実がたわわに実る姿は時を忘れさせるほどのインパクト!


そんなイカしたメンバーがランダムで楽しめる仕様になってるんだ


ちなみにダンジョンコアは常に移動していてどこにいるか

俺自身もわからないスライム君だから、ダンジョン自体を破壊するのは不可能に近いぜふふふ


どうだ?面白そうだろう?」



「……なんでお前が勇者パーティとして召喚されたんだよ、闇が深過ぎるだろ…!」


ひどい言い草だな魔術師


「女性に免疫無くてすぐ逃げるヘタレかと思ってたけど…底知れぬ狂気を感じるな…」


なぜお前に言われなくてはいけないのか賢者め…


「遊び人…、お前の戦いはこれからだ…」


いつものノリはどうした剣士

打ち切りエンドみたいな事を言うのはやめろ…


「そのダンジョン…、絶対挑戦しないけど、遊び人が楽しそうで、すごく…、いいと思う。」


純粋な笑顔が心を抉る、ありがとう狩人…







-------






突然だが、本当に突然だが、俺は今、魔族の領域にいる。


まあ、魔族は俗称で人族と和解してからは多種族統括帝国と、人族地域に近めの種群共和国が誕生した。

俺は多分共和国側のどこかにいるようなのだ。


…いるようなのだ。いわゆる迷子ですよ。しかし…



痩せた土地…ガラスの破片のようなキラキラしたものが地表を覆い、

瘴気の風が巻いて朽木を揺らす…


見渡す限り、もやがかかって視界は悪く、空は不気味に渦を巻くように動いていて、

その中心には、ずっと夕日のままのような、赤い太陽。


…これは、人族の地域に進出したくなる気もわからんでもないな…


今は貿易とかで何とかやってるようだけど

国の代表が代替わりし続けたら、また戦争とか起きそうだ。


しかしこのキラキラしたものは何だろうか…虹色がかっていて

割れた陶器かガラスのように見える。

素手で触ると怪我しそうだな、軍手常備しておけばよかったなー



などと益体も無い事を考え続けていたら背後から声をかけられていた。


「もし、もし、そこな人族の青年さん、

聴こえているなら返事をして欲しいのですが。」


「はっ、すいません考え事をしていました、

はい。聴こえています。私に何か御用向きでしょうか?」


知らない土地なので、口調を外交モードにチェンジする。


振り返ってみると肌が浅黒く耳が少し尖った特徴がある

あれか、元の世界で有名な物語にでてくるエルフ族?ダークエルフ?の小さい女の子…?


いや、彼等エルフ族は年齢不詳が鉄板だからロリババアの可能性がある。

纏う雰囲気がすでにババアの気配がするからな!

ヒロイン枠がまだ埋まってないから、慎重に対応しなければ…そんなメタい事を考えていると


「いえ、さっきからずっと仁王立ちのままピクリともしないので

心配になって声を掛けてみただけです。ここの瘴気は人族の方には毒ですよ、

早めにこの地帯から離れる事をお勧めします。」


おう、親切な人だった!ロリババアとか思ってすみません若々しいお姿のお婆様()!


「それはそれは、ご親切に有難うございます…ただ、

お恥ずかしながら私、迷子でして。


森のある方向へ行けばよいのか、この地面のキラキラしたものを

触ってみるかで悩んでいたのです。」



「あああ、そのキラキラしたものは触ってはいけないですよ、

瘴気が結晶化したものですから。皮膚が爛れてしまいます…。

貴方、非常に危なっかしいですね、よかったら森の出口まで案内しますが…」


「おお、有難うございます

厚かましいのは承知の上でお願いがあるのですが、森の出口ではなく

お役所的な所か、庶民でも会えるこの土地の領主様の所に案内して頂く事は出来ませんかね…」


森の出口に案内されても迷子がさらに迷子になってしまうだろう、

だったら役所とか領主さんの家とか、自力で戻るにしろ、迎えに来て貰うにしろ、

まずは、わかりやすいランドマークに居座りたい…。


「はぁ、構いませんけど、ご自分の命はご自分で大切になさって下さいね。」


「はい分かりました、よろしくお願いします。」


そして俺は懐に忍ばせておいた、腕の良い錬金術師謹製、特注の逸品である

牛皮革と天然ゴム、コルク、ガラス等で作られたガスマスクをカポリと装着し、

ダークエルフさんの後ろをついて行った…


あ、マスクしたら喉のイガイガがとれた…

目もシパシパしないし鼻のムズムズも解消された…


瘴気とは…花粉?










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