父の決意
前のから大分遅れてしまいすいません。
これからも、大分ゆっくりめな投稿になるかと
思いますができるだけ頑張りますので
どうかご容赦ください。
太陽の光を全身に浴びて私は目を覚ました。
(あれ?ここどこだっけ?)
見たことも無い程豪華な部屋に戸惑い、
周りをきょろきょろと見渡していると
突然誰かがドアをノックしてはいってきた。
「お坊ちゃま、失礼致します。・・・えっ?
お、お坊ちゃま、お身体はもう宜しいのですか?」
メ、メ、メイド!?
なに、どゆこと?ちょっと待って、
この家の家主ってそういう趣味!?
それともそれが許されるぐらいの大金持ち?
私が、目を見開いたまま動かないでいると、
メイド服を着たお姉さんは
はっと我にかえったようにすっと背筋を伸ばし、
「取り乱してしまい申し訳ありません。
とりあえず旦那様とお医者様を呼んでまいりますね。」
と、剛速球の玉のようにかけていった。
「あ、あの・・・」
(どうやったら、スカートも髪も乱さずそんなスピード
を出せるんですか?!ぜひご教授いただきたい!!!)
「アルク!!!!!!!!」
物凄い足音と共に物凄いイケメンが入ってきた。
アルク?私の名前はリ・・・あああぁぁっ思い出した!
私死んでるんだった!
あと神様に頼み事されたんだった!
ん?さっきメイドが変なことを言ってなかったか?
「お坊ちゃま」って言ってたような・・・。
いやいや、まさかね。そんなことあるはずない・・よね?
「アルク、大丈夫か?
私が分かるか?ここは?」
「えっと・・・?」
ぼーっとしている私を見てさらに新お会いになったのか
イケメンさんが聞いてきたがどう答えていいものやら・・
「とりあえず、落ち着いてください旦那様。
お医者様が困っていますよ」
「あ、ああ、そうだったな。
メディ、早く診てやってくれ」
「言われずとも診てやるから退け、親馬鹿野郎」
「何だとメディ!お前はいつもそうやって人のことをな」
「はいはい、アルク具合はどうだ?」
「おい!無視するなよ!」
「アルク?私?」
「そうだよ君のことだ。少し混乱してるのかな?
君はアルク、ここにいる男の子供で
ここ、アースガイア男爵家の嫡男で、次期跡継ぎの
アルクトゥルス・フォン・アースガイアだ。
三日も目を覚まさなかったんだよ。」
「嫡男・・・男」
(だれか・・ウソって言って・・)
「アルク?・・大丈夫かい?」
「・・・」
「まあ、まだ起きたばかりだし頭が働いてないんだろう。
昼過ぎまで寝てろ。病人に無理は禁物だしな。」
あまりのショックに固まっていると
お医者さんが都合のいい勘違いをしてくれた。
「そうか、そうだな。アルクゆっくり休むんだよ。」
イケメンお父様?はそう言うと、私の頭を撫でてくれた。
とても暖かくて心地良くて、ついウトウトしてしまう。
わたしはすぐに眠りに落ちた。
「寝てしまったか。」
「疲れたんだろう、きっと。」
「で?どうなんだ?本当に大丈夫なんだろうな。」
「ああ、今みてみた限りでは本当に混乱しているだけに
見えた。魔力の暴走も収まっていることだし、
半日も寝れば大丈夫だろう。」
すやすやと気持ちよさそうに寝ている私のスピカ。
生まれたころから魔力を暴走させて倒れていたが
今回は本当に死んでしまうかと思った。
強い魔力を暴走させて、若いうちに
亡くなってしまう子はけっこういる。
最初のうちはこれでもかというほど心配しまっくたが、
毎回毎回一日寝ればケロッと治って
お父様と笑いかけてくるものだから
最近は安心して遠征やらに出て家を空けていた。
なのに今回は、一日たっても目が覚めず
急いで帰ってきてみてみれば、
唇も青く顔色もどんどん悪くなっていって、
二日過ぎたときはもうダメかと思った。
妻を病で早くに亡くし、二人の娘と
この子だけは守ろうと必死で過ごしてきた日々。
ようやく末っ子も三歳になり魔力を安定させる
魔道具もやっと手に入りそうというとき。
自分の無力さに絶望した。
でも、この子は帰ってきてくれた。
今度こそ、この子たちを守ろう。俺の手で。
お読みいただきありがとうございます。
つたない文章ですが大目に見ていただけると助かります。
誤字脱字等ありましたら是非教えてください。