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元JKの転生貴族  作者: 伊月 凛
2/3

祝福


まぶしい光を感じて目を覚ました。

意識が覚醒してきたので周りを見渡すと

ありえない光景が目にはいってきた。

雲の上だ。

おかしい。

『目が覚めたか?』

私は死んだはずだ。

なぜ意識がある?

『おい、無視するな。』

まさかここが天国というものか?

ってことは私は幽霊になったのか?

『無視するなと言っておるだろう!!!』

「あぁ、もううるさいな!なんだよ!」

人がせっかく考え事をしているというのに、ぎゃあぎゃあと!

振り向いたらそこには、神様?がいた。

真っ白い髭を伸ばし頭がはg、光っている老人だ。

よく見たら背中に羽が生えていた。

これで頭の上に光の輪っかでもついてれば完璧なのにな。

あっ、その代わりに頭が光っているのか。

『おい、今絶対失礼なことを考えていたじゃろ。』

「え?何のことですか?」

『・・・くっ、まぁ良い。それでは本題に入ろう。』

「はい?本題?」

『実はお主に頼みたいことがあってな。』

「お断りします。」

絶対面倒臭い事になる気がするもん。

『内容ぐらい聞いてくれても良いじゃろうに・・・』

ダメ!ゼッタイ!

『そう睨むな。何もタダでとは言わない、引き受けてくれるなら褒美を与えるぞ。』

「褒美?」

『そうじゃ。引き受けてくれるならな。』

「内容による。」

『お主に頼みたいことというのはそう難しいことではない。

ある世界に行きそこでもう一度、人として生きてほしいのじゃ。』

「・・・え?それだけ?案外普通・・・。

神様に頼まれることだからもっとヤバそうなのかと思った。」

『わしはお主に自己紹介した覚えはないのだが・・・。』

「あぁ、イメージで何となく。違うの?」

『いや、違わん。わしは神じゃ。』

「ってか、それって私じゃなくてもよくない?」

『あぁ、お主あの女の子を助けたとき、なんか願ったじゃろう。』

「あー。」

『それじゃ。命が尽きるときに強い思念を持った者にだけもう一度チャンスを

与えることになっておってのう。』

「へぇ。そーなんだ。ならなんで頼みなんて言ってるの?

そのまま転生させちゃえばいいのに。」

『それはな、死ぬときに強い思念を持っておっても、死んじゃったなら

このまま天国で過ごすとか言いよる輩が大量発生してな。どうせ100年もすれば

自動的に転生させられるから、って言ってな。』

「確認しなきゃいけなくなったと・・・。」

『うむ。その通りじゃ。』

「じゃあ、褒美って?」

『あぁ、お主は人一人救ってこっちに来ただろう。だからサービスじゃ。』

「へぇー。具体的にはどんなモノを?」

『う~ん。救ったものが幼子だった事と女だった事、あとお主の若さも含めると・・・

希望を四つまでってところじゃな。』

「えー、迷う。」

せっかく転生できるなら、今度こそ後悔しないようにしなきゃ。

『ちなみに金や容姿については多分問題ないからそれ以外じゃのう。』

「それって金持ちな家ってこと?めっちゃ良いじゃん。」

『金持ちもそこまで良いわけではないぞ・・・。』

「う~ん。こういうときラノベとかだと・・・あっ!大事なこと聞くのわすれてた!

ある世界って言ってたけどそれは魔法とかがある世界?」

『ああっ!説明すんの忘れてた!』

「忘れちゃダメでしょ!」

『だって、お主が変にいっぱい質問してくるから頭の中から

すぽんって抜けっちゃったんだもん。』

(なにが『もん』だ、このハゲ。)

「まあ、とにかくそれは置いといて。はやく教えてよ。」

『う、うむ。そうじゃのう。

お主の言っておった通り、魔法というものはあるぞい。

魔物が生息し、人が剣を持っとる世界じゃ。

お主のいう”ラノベ”という世界観にそっくりじゃの。』

「へぇー、そっか・・・。じゃあ、希望の一つ目はその世界のあらゆる知識をちょうだい。」

『難しいことをいうのぅ。じゃが、確かそんなスキルがあったような気もするしの、よいぞ。』

「やった!じゃあ、二つ目!一人で生きていける力をちょうだい。」

『うむ、それはOKじゃ』

神様が生きていけるって思うくらいの力があればダイジョブっしょ!

「よし!けど、あと二つか・・・。」

『ないなら、わしが決めちゃうぞ。』

「例えば?」

『護りたいものを護れる力・・・あとは、そうじゃのう。”幸福”なんてどうじゃ?』

「幸福?強運になれるとか?まぁ、他に思いつかないしいいや。」

めんどいし、神様に任せておけばダイジョブでしょ

『では早速行くぞ。』

「えっ、もう!?」

私の驚愕の声を無視して、身体を白い光が包みこんだ。

視界がもうろうとして、身体がふわふわと浮いていくような感覚に

抵抗していたが、ついに私の意識は闇に落ちた。

『苦労するだろうが頑張るんじゃぞ。』

最後に誰かの声が聞こえた気がした。




『この者が幸せでありますように。''祝福''』




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