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元JKの転生貴族  作者: 伊月 凛
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プロローグ

死とは、突然やってくる。


どんなに好かれていたとしても、どんなに善人だったとしても、


残酷に奪い去っていく。


例外など存在しない。


そう、たとえ、18歳のJK(女子高校生)だったとしても・・・。





いつもと変わらない朝、私こと青山凜は少し憂鬱な気分で学校へと向かった。

通学路では、青々とした木々がそよそよとした風に心地よさそうに体を揺らし、

紫陽花の花が凛とした面持ちで咲いている。

いつもと同じその風景に少し安心して、私は歩くスピードを速める。

今日は、何の授業があったっけ?そんな風に他愛もないことを考えていたからだろう。

いつもだったら走って渡る横断歩道の信号が、赤に変わってしまいそうだったと気付いたのは、

信号が変わってからだった。

「はぁ、ついてないな・・・。」

その時、小さい女の子が赤信号だと気付かずに道路へと飛び出してしまったのが視界に入った。

普通だったら驚いたまま動けないだろう。けれど、その時の私は違った。

その女の子が自分と15歳も年が離れている妹と重なり、つい、自分も飛び出してしまったのだ。

その瞬間、私は後悔の渦にのまれた。

妹なんかではない、名前も知らない女の子をとっさに助けようとしたその行為は、

触らぬ神に祟りなし、がモットーの普段の私からしたら、ありえない行動だ。

私は、まるで誰かに操られているかのように体を動かしその女の子を突き飛ばした。

細い道だったのが幸いしてか、女の子は反対側の歩道に避難することができた。

それを確認して安心したのも束の間、私の体に向かって軽トラが猛スピードで突っ込んできた。

急ブレーキを踏んではいたのだろうが、この至近距離で止まるのは不可能だろう。

激しい痛みの後、体から真っ赤な血が嘘のように溢れ出し、

これまでの人生の様々な思い出が、走馬灯のように頭の中を駆け巡った。

聞こえてくるのは、母親のもとで泣きじゃくっている女の子の泣き声と

私の安否を問う大丈夫かという声だけだった。

私は死ぬのだろうか。

高校卒業が近づき、やっと夢の一人暮らし生活が始まると思っていたのに。


もっと笑える人生を送りたかった。


信頼できる友人がほしかった。


もっと人のためになることをしたかった。


あの人の唯一の人になりたかった。


神様、もし、もう一度人として生きれるのなら・・・



誰かに頼ってもらえるような人になりたい!

誰かを救えるような人でありたい。

悔いなんてない。やれることはやった。

そんな人生を送れる人になりたい!




それが、私の短い人生の終わりだった・・・・・・。




初投稿です!<(_ _)>

未熟者ですが宜しくお願い致します。

誤字脱字などが有りましたら遠慮無く言ってください。


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