天使の涙 ー真16 高1年 【エピソード 3/ エリカ/2】
真ー16歳ー高校1年
真が、高校に入って、何月か立った。
真は、お寺の門をくぐった。
エリカが、歩いている。
(こっち。)
大きい寺だろうか?
墓が、多い。
そして、お墓参りの人々が、来ている。
真新しい、花が、墓に。
線香の臭いが、一面に漂う。
エリカは、歩いている。
多くの亡くなった人達が、墓石に、座っている。
来てくれて喜んでいる人が。
待っている人達が。
そして、見送る人々が、さびしく門を見ている。
エリカが、立ち止まった。
「エリカ、この墓?」
うなずいた、エリカ。
白ゆりの花を供えた、真。
線香が煙を。
エリカが、黙っている。
お墓参りに来た人と、あいさつをする、真。
エリカは、動かない。
お墓には、おかあさんと、娘の名が、刻んでいる。
「おかあさんと子供さん、同じ日に亡くなったんだ。」
(そう。私が殺したの。)
エリカが、言った。
エリカを見る、真。
エリカが、手を合わせた。
お寺さんが、来た。
「あの、このお墓に、なにか?」
訪ねる、住職。
やわらかな、年をとった、住職は、真を見ている。
エリカは、黙っている。
「知り合いの人が、眠っているので。」
エリカを見て、言った、真。
「私は、あなたと初めて合ったのですが。」
初老の人が言った。
後ろに、赤ん坊を抱いた、人達が。夫婦だろう。
「エイジ、アキエさん。知り合いですか。」
「イヤ。初めて合った人です。」
住職が、助け舟を出してくれた。
「先にお参りを。そのあと、お茶でも、どうですか。」
本堂で、住職の奥さんが、お茶を。
「もらいもんだけど。」
饅頭も、出してくれた。
エイジさんの子供。10ヶ月の赤ん坊はエリカをみえるのか、ごきげんだ。
「ご住職。お墓の引っ越しの事、御願いします。」
言う、老人。
「しかし、広島に、お墓があるか、どうか。探してからですな。」
と、住職が。
エリカが真を見た。
「予定のお墓は、あるのですか?」
真が、ふたりの中に、入っていく。
「私の親の横にと、思っています。」
「亡くなった、妻は、孤児院の出なので。」
「やっと、幸せをつかんだ。と、思った矢先に。」
男は涙声で、話をしている。
エリカが、奥さんの魂と、話をしている。
エリカの、もっている魂が、
(ご主人に、伝えて欲しいと。)
炎を上げて言っている。
仕方なく、代弁する、真。
「でも、奥さん。幸福だったと、言っていますよ。」
エリカが、真に伝えた。
「えっ!」
「奥さんの魂、今、ご主人の横にいます。」
「そんな、バカな?」
真を見る、老人と夫婦。
そして、住職夫妻。
エリカが、魂と話を、している。
「あの日。奥さんと娘さんの亡くなった日。エイジさんの誕生日で、……、エリカ。そうなの。」
「ウン。分かった。」
みんなが、真を見ている。
「プレゼントに、サッカーボールを、それと、フルーツケーキ? エリカ。本当? 普通、いちごだよ。」
真がエリカの前に、這って来た。
見ている人はご主人に行くと、思っていた。
ところが、ご主人に、背中を見せて、話を、ひとりごとをしている。
「解った。エリカが、言うのなら。」
「エイジさんは、フルーツケーキが好きで、奥さん、注文していた、と。」
「それで、メイさんを連れて買いに行った。 と、話ています。」
「まて、誰に聞いた!」
ご主人が、怒った。
「普通はそうだろう。」
「エリカ、見えないんだから。」
「何が何だか?どうなっている?」
住職が、頭を抱えている。
(真じゃないからネ。石頭。)
「エリカ!」
怒る、真。
「言い過ぎ!」
「解るように話をして。」
奥さんが、言った。
(あなたの彼氏、恐いね。)
魂が、エリカに話している。
(本当は、やさしいです。)
「あんた、何者。人の秘密、見つけて。」
怒る、住職に奥さん。
「おじさん。父さんから。」
と、本堂に入って来る娘が。
「あれ、真。なにしているの。」
ミサが、言って来た。
「あ! もらい。」
と、真の饅頭を、パクりといく、ミサ。
「これ、神社の娘が、はしたない。」
怒る奥さんを尻目に、ミサは、言った。
「おもしろい。神社と、お寺と、教会の者が、お茶会するなんて。」
「えっ! 教会?」
驚いた、住職。
「そして、私の、サッカーメイト。」
「わからない。ミサは、高校生だし。」
「真もよ。」
ミサが言った。
「もしかして、教会の?」
真は、エリカと話をしている。
「そうよ。」
ミサが言った。
「どう言う事なんだ。わからない。」
「真君は、私の妻を、娘を知っている。」
「なのに、亡くなったのは、真君が生まれる前だし。」
言う、老人。
「えっ! それ、俺が言うの?」
「それって、夫婦の秘密でしょ!」
ミサが、笑っている。
「いいの?奥さん。旦那さん。怒っても、知らないよ。」
ミサが聞いてきた。
「なんなの?」
ため息が、出た、真は。
「あのね。奥さんの話では、旦那さん、奥さんのお尻、なめた。って。」
「……。」
「奥さんの、お尻、アザがあるんだって、言ってた。」
「どうして、それを?」
「なーんだ。エリカつながりか。」
ミサは、納得している。
「よけい、わからない。」
「あのね、おじさん。真は、教会の牧師になる運命なの。」
ミサが住職に話をした。
「どう言う事だ。わからない。」
旦那も住職も、考えてしまっている。
「奥さんと娘さんは20年以上前に亡くなているのに、ミサちゃんは高校生だし。」
「どんなつながりが、あるんだ?」
旦那さんと息子夫婦。住職夫妻が、真を見た。
「住職さん。亡くなった事、教えて下さい。」
ミサが、言った。
「今は建て替えられたが、20年ほど前の今日、デパートの火災がな。」
「改装工事が原因で、電気系統が、焼かれて、火災報知器が、作動しなかった。」
奥さんが、スクラップブックを、持ってきた。
切り抜きの記事を見る、真とミサ。
「キレイな人だったんだ。奥さん。」
「娘さんも、かわいい。」
「多くの人が亡くなったんだ。」
切り抜きの記事を見て言った。
「娘さんは、折れた鉄筋に刺さっていた。」
住職が言った。
「エリカ。」
言う声が。
「えっ!」
「誰?」
みんなが、赤ん坊を見た。
赤ん坊が、天使と遊んでいる。
天使の持っている、炎に触っている。
「エリカ。ありがとう。」
(生まれたんだね。)
赤ん坊の手を握った、天使。
「天使がみえる。」
駆けよろうとする、住職。
「動かないで。天使が消えますよ!」
真が近ずく。
(頑張って、生きるのよ。)
「ありがとう。 おとうさん。 おにいさん。 ありがとう。」
言うと寝てしまった。
天使は、真に、御願い、と言う。
「どう言うことだ!」
老人が聞いてきた。
赤ん坊を、おかあさんに返して言う、真。
「魂の再生。」
「このようなこと。めったに起こらないけど。」
(私がいたから。)
天使、エリカが言った。
「天使がみえる。」
住職が言った。
「大丈夫です。魂が、前世の記憶を思い出しただけだから。」
(この娘。亡くなった娘さんの生まれ変わりです。)
「天使の話が解る。」
(エリカです。)
「エリカ様と、つけないと。」
ミサが言った。
笑って、エリカでいいです。と言う、天使。
「なにがなんなの?」
住職の奥さんが、頭を抱えている。
ミサが、お茶を入れ換えしている。
「あなた方が、お化け教会とよんでいる、教会。実は、天上界。天国に続く門になっているのです。」
真が、言った。
「俺。小学生の時、天使、エリカと出会って、今日、エリカが来たいと言うんで、お墓参りをさせてもらったのです。」
エリカは、羽根を光らせた。
(私達、天使は、亡くなった人の魂を、天上界に連れ帰ることが、指命です。)
(あの日も、デパートの火災に私達は、多く、門から来たのです。)
(炎の中、私達は、魂を探してました。)
(火災の中、消防士に助けられた、人々を見ながら。)
(私は、魂を見つけました。でも、その魂は死んだことを理解出来ないで、人の形をしていました。)
エリカは、真の手を握った。
真を見る、エリカ。
(その魂は、人は、女の子に
((はやく逃げて!逃げなさい!))
と言ってました。)
(魂は、亡くなった女の人は、女の子を立つようにと、何度も試みたのです。)
(でも、身体をすり抜けて、立たせられなかった。)
(女の子は、『ママ。起きて。ママ、逃げよ。』と、女の人揺すっていました。)
(コンクリートの下敷きになって、目を開いているママに、女の子は、必死になって話をしていました。)
(炎が、すぐ側まで、来ていました。)
(女の人。奥さんは、私のスカートをつかんで、((娘を助けて。おねがい。))と。)
(私は、天使になって、何千年に、なります。)
(でも、人に助けを求められたのは、始めてでした。)
(私は、今すぐに、逃げ出したかった。)
(いえ、逃げるべきだったかも、しれません。)
(奥さんの悲痛な、心の叫びから。)
エリカは、真に掴まった。
羽根で、真を被って…。
(わ、私は、言いました。立たせようとしました。)
((ここは、危ないから、立って。立って。立って。おねがいだから。)と。)
(奥さんも、前にまわって、((お姉さんの言うとおりにして。はやく! あなただけでも、助かって!))。)
私達は、必死でした。
(私達は、叫んでいました。)
(早く、おねがい。歩いて。)
(立って、お姉さんの言うとおりに!)
(行こ! 私と!)
(ママの言うこと、聞いて。お姉さんと!)
エリカは、頭をおさえて、泣き出した。
(真。)
エリカを抱く、真。
「それから。」
老人が聞いた。
「後は、俺が。」
真が言う。
「エリカの心を、あの日のことを、見せてくれました。」
真を見る、老人。
住職夫妻。
息子夫婦。
「奥さんも、エリカも、必死でした。そして、娘さんも。」
「奥さんは、エリカは、娘さんを立たせようとしました。」
「なぜ、立たなかった?」
聞く、老人。
「現世の人は、死んだ人を見ることが、出来ないのです。」
言う、真。
「でも、あなたは、真君は、見ることができるのでは。」
「おじさん。」
ミサが、こたえを。
「真。教会の牧師をしているの。」
「真は、教会で、亡くなった人達や、死んだ人々の、怨念から、自身を、護る為に。」
「この人。みえるの。死んだ者を。」
「苦しさで、死者が、真にとりついて、死ぬまで、行ったの。」
「で、でも、生きているじゃないか!」
「そうよ。天使と契約しているから。」
「おじさんも、天使と契約する。」
「天使と契約するって、とても苦しいのよ。」
「教えてくれるよ。生きていられる、時を。」
ミサが言った。
「なぜ言う。」
「私も、そう。稲荷神に使える、身だから。」
「生まれる前から、稲荷神と、契約しているの。」
左肩のアザを見せた。
「おかあさんも、おばあちゃんも、同じアザ、あるんだもの。」
老人も、住職も、黙った。
「いいですか? 続きを話しても。」
真が言った。
「死んだ人を、見ることが、出来ないかった。」
「亡くなったと、わからない、娘さん、『ママ、ママ、はよ逃げよ。』
『ママ、死んじゃう。』。」
「エリカは、消防士を見つけました。」
「消防士は探してていたのです。」
「奥さんは、手を振って叫びました。
「(ここに、ここにいます!)
「(この娘を助けて!)」
「エリカは羽根を、翼を拡げて、手を拡げて、消防士を、止めに行きました。」
「何度も、何度も。」
「でも、天使の存在を信じていない、消防士の人々は、エリカを見ることが。」
「消防士には、天使の姿も、奥さんを見ることもできなかった。」
「娘さんを見つけることができないで、消防士は降りて行きました。」
「エリカは、翼を引きずって、奥さんを見ました。」
「見たのは、娘さんが、奥さんの横で倒れていました。」
「エリカは必死で叫んだ!(起きて!立って!)。」
「奥さんが娘さんに被さりました。」
「エリカはふたりの上に。」
「エリカの呼ぶ声が。」
「(お姉ちゃん。)。」
「エリカは炎の中で、奥さんと娘さんが、抱きあっている姿を。」
「(なぜ?何が起こったの?)エリカが起き上がりました。」
「エリカの身体が、激痛を。」
真が、大玉の汗を、エリカは、身体をのけ反らしている。
「大丈夫か!エリカ。」
ミサがおもわずエリカを支えた。
住職は、見ているだけでだった。
「鉄筋が、エリカを串刺しに。」
大きな息をしながら、話をする、真。
「エリカは鉄筋を引きちぎり、身体の再生する時を待っていました。」
「エリカが見たもの。」
「エリカを突き抜けて、女の子に鉄筋が突き刺さっている、姿。」
「エリカは、声にならない悲鳴を。」
ミサが、悲鳴を、上げそうに、なった。
傷みが、ミサにも、流れてきた。
「エリカは、なにも感じず、再生もしていない身体で、親子に抱きついて、羽根で…。」
「奥さんと娘さんに抱きついて、誤ってました。」
本堂で、エリカの話を聞いている人達は。
「(ありがとう。お姉ちゃん。)
(何故、言うの。)
(あなたを、あなた達を、助けてあげられなかった。)
(それは。)
(ママに会えた。お姉ちゃん。)。」
「エリカは、ふたりを抱き占めて羽根で、翼で、包込んだ。」
「(なぜ、泣くの?)。」
「涙が、溢れ出す。エリカは、炎が降り注ぐのも気にしないで、ふたりを抱き占めていた、みたいです。」
本堂に、天使が、何人も、来ている。
エリカを立たせる、真が、よろけた。
住職が駆け寄った。
「大丈夫です。エリカの、天使の思いを、受け入れるのは、大変なんです。」
ミサが代弁してくれた。
「もっと、エリカの見たことをうまく伝えたら……。」
言うだけで、息が荒くなる、真。
「イヤ。妻も娘も、生きようと、必死だったと。」
「それに、この子が、娘の、妹の、生まれ変わりと知って、本当によかった。」
と、涙ぐむ、老人。
「エリカのもっている、炎。奥さんの魂です。」
「えっ!」
「でも、天使から離れたら、魂は、死にます。」
「だから、触れるだけにして下さい。」
「エリカが言ってます。」
「ありがとう。本当にありがとう。」
お寺の帰り道。ミサが聞いてきた。
「エリカは?」
「天上界に。奥さんの魂を返しに。」
「エリカ。亡くなった人を、この世界になんて。」
笑う、ミサ。
「コインをな。命のコインを払った。」
「……。そうなんだ。」
「教会に行くの。」
「うん、教会に帰る。」
真とミサが、笑っている。
エリカは、教会の執務室にいた。真を見た時、手を伸ばした。
「エリカ。」
うなずいた、エリカ。
お茶を入れる、ミサ。
黙っている、真とエリカを見て、言った、ミサ。
「あの時、なにがあったの?」
エリカは、黙っている。
真が、重い口を開いた。
「天使が、天使が何人も集まって、エリカを見ていた。それだけだった。」
真が、怒っている。
「(エリカ、止めなよ。)。
言う天使が。
(よくやるよ。無理と知っていて。)
笑う、天使達が、多く集まって、エリカを、笑っていた。」
「(おねがい。手をかして。力を貸して!)
(助けて!)
エリカは、エリカが、天使に言っていた。」
「(バカだね。)
笑いながら、涙を流しながら言う、天使が。」
エリカは娘を助けたいと、おかあさんと一緒に、周りの天使達に言った。
「(おねがいだから、助けて! 力を貸して!)
(できないよ。人間を掴まえるなんて。)
(次界が、違う。)
天使達が、言った。」
「天井が崩れ落ちた時も。天使達の悲鳴と、話声が、
笑い声が。
(スゴい!)
(よく、やるよ。)。」
「天使の声が聞こえた時。鉄筋が、身体を突き刺さった時に、エリカの心が、壊れてしまったんだ。」
真がエリカを抱きしめている。
「エリカの心も知らない天使が、
(今、まだ、見つけられないの。魂。ひとつちょうだい。)
と。」
「エリカの心は、怒りで、炎になって。天使達が、怯えるぐらいだった。」
「そんなことがあったなんて。」
ミサが言った。
サリバン牧師が、そして、天使達が、聞いている。
エリカは……。
真に抱きついて、聞いている。
「エリカ。天上界に戻った時は、飛ぶ力もなかった。」
「心も身体も、疲れきっていたんだ。」
「生命の塔に、歩いて登ったぐらいだった。」
「エリカは。」
(それなのに、それなのに。誰もが、私を笑いものにして。)
(私を笑いものにしたの。)
「エリカ。」
頭をおさえた真。
「わかった。わかったよ。エリカの、気持ち。」
エリカの目は、いじめられた人の目だった。
ただ、真が、護ってくれる者だった。
エリカは、真の身体に埋めて、眠りに入った。
「エリカは、生命の塔を、ゆっくりと、歩いて降りた。」
「下を見ると、ケンカした天使が、デパートの天使達が集まって、エリカを。」
「(何故!助けてくれない!!)
(魂を運ぶことしかしない!!)
「ぶつけることの怒りにエリカ自身、イヤになった。」
真は、エリカの頭を撫でている。
「ケンカした天使に、命のコインを握らした、エリカは、身体を、門に、地上界に、落とした。」
「門をくぐった、エリカは、学校の体育館に、行った。」
「(天使よ。帰れ!)
(我々仏人が取り仕切る場だ!)と。」
「体育館には、お寺さんが、住職が、葬儀社が、働き回っていた。」
「(うるさい!それがなんだ!!)
「仏人が近ずけないほどの力を出した、エリカは、おかあさんと娘さんの棺の前に、座り込んだ。
(ごめんなさい。)
(ごめんなさい。助けてあげられなくて。)。」
「イスには、おとうさんと男の子が、座っている。」
「仏人の人々は、止めることが、できなかった。
「葬儀まで見送った、エリカは仏人に助けられながら、この教会まで、来た。」
(そうだったのか。)
サリバン牧師が、言った。
「サリバン先生は、知っていたのですか?」
(イヤ。しかし、天使が動けないことは、大変な事にあったと、思った。)
(こんなに大きな傷を抱え込んでいたとは。)
(天使は、不老不死なんだ。)
(だから、受けた傷は、自身で、治さないといけない。)
「じゃ、天使は、誰か、助けてくれなかったのか!」
真が。
エリカが、真に、力を入れてしがみついた。
(それが、天使の強さに。)
サリバン牧師も、ミサも、聞いている。
(私達は真君に感謝しているのよ。)
天使が、
(あなたと出会って、エリカと名をつけてもらって、エリカも変わって、天上界にも、帰ってくれたから。)
微笑む、天使の人々。
その中に、4枚の翼の人がいた。
エリカの腕に、力が入った。
エリカの頭を撫でている、真。