天使の涙 真16歳 高1年 【エピソードー3/1】
真が高校生になった。
エリカとはいつでも会えると、思いから、男の身勝手で、エリカをほったらかしにしている。
エリカは、真が来ないため、気落ちしてしまっている。
マリーが、ヘルガが、アンが、真がエリカの相手をしないと、こまっちゃうと、真に言うのだが、天使の力を使って、真をおもちゃにした。
おもちゃの真。別れた後、エリカに、教会に、走った。
真は、ミサは、高校生になった。
中学の時は、毎日のように、教会に顔を出したのだが、高校に入って、電車通学になり、サッカークラブに入って、遠征費用を、アルバイトで、稼いでいる。
そのため、教会に遠退いてしまった。
エリカはというと、教会の石段に座って、門を見ている。
ずっと。ため息をついて、そして、教会の中に入って行った。
(真。私の事、嫌いになったのかな?)
言う、エリカ。
(そんな事ないよ。真は、エリカの事大好きだろう。)
サリバン牧師が、エリカに。
(でも、来ない。)
(私も解るが、友達と遊ぶのに夢中になるんだよ。)
(エリカを嫌いになった訳でない。)
(新しい友達、学校が、楽しくてたまらないのだと思う。)
(ここにくれば、いつも、エリカがいる。)
(安心しているのさ。)サリバン牧師の話にうなずく、エリカ。
教会の屋根では、天使の、マリーが、ヘルガが、アンが、話をしている。
(エリカ。元気が無いね。)
(だからなのかな? 教会も、暗いんだ。)
サリバン牧師が、天使達の所に座った。
(エリカが元気ないと、私達も困るもの)
ヘルガが。
(どうして?)
マリーが、言った。
(真が来てくれたら直るわよ。)
(マリーはそれでいいの?)
(何がいいたいの?)
(トマト。)
(イチゴ。)
(バナナ。)
(リンゴ。)
(イチジク。)
(パイン。)
(メロン。)
(レモン。)
(オレンジ。)
(ザクロ。)
(ドリアン。)
(えっ! ドリアン?)
(出たかな?)
(食べられたら。)
笑う、天使。
(パセリ。)
(豆腐。)
(揚げ。)
(納豆。)
(焼き芋。)
(揚げイモ。)
(食べたい!!!)
(マリー、よだれ。)
拭くマリーが。
(ネェ。真のママさん。いつでもいらっしゃい。って言っていたよね。)
天使のベルが。
(厚かましいよ。)
(真のママさんだもの。エリカが行かないと、行き辛いよ。)
(飲みたい。ビール。)
(ワイン。)
(ウイスキー。)
(お酒。)
(泡盛。)
(甘酒。)
(ウォッカ。)
(レモンハート。)
(スペリオ。)
(ん? スペリオ。誰?飲みたいって天使は。)
手を上げる、ヘルガ姉さん。
(死ぬよ。)
(天使は、死なないの。)
みんなの会話にため息をついた、マリー。
(で、真の家に行くには。)
(エリカが行かないとダメね。)
(私達も、行けないし。)
(エリカ。寂しい。って、真に言えばいいのに。)
(それが、エリカのいいところなのよ。)
(で、悪い所でもあるけど。)
笑う、マリーとヘルガ。
(じゃ、真に会いに行くか?)
天使のアンが飛んだ。
翌日。
高校の正門前。
黒のリムジンが止まっている。
中から、3人の女性が、現れた。
燃えるような、赤い髪で、白いスーツスカートの女性。
鴉のような、長い黒髪に、輝くワンピースの女。
頭に、スカーフを巻いた、ジーンズ姿の女。
どこかのモデルみたいだ。
「誰?あの人達?」
「すごいね。」
女学生達が、口々に言う。
ミサも、見入っている。
なにしているの?
学生達がこの場違いの3人を見ている。
(暑い。)
ワンピースの女性が、ボタンを外した。
大きな乳房が、デルタが、見える。
肌着を来ていない。
歩いては、校門の前で、ポーズを決めた。
(遅い!)
怒る!
赤い髪の女と、スカーフの女は、笑っている。
学校の教師達が、校門の前の女性の対応に、困っている。
真が、友達と、仲間と、出てきた。
真が、とまった。目を大きく開けて、見ている。
ヘルガは、着ていたワンピースを真のクビに巻き付けた。
そして、引っ張って、真にキスをするする、ヘルガ。
(やっと来たな。)
ヘルガが。
「ヘルガ姉さん…。」
(なに?)
「服。」
(真、私とエリカ。どちらが綺麗!)
ヘルガが、真の前で回った。
マリーとアンが、思いっ切り笑っている。
「今、言うの?」
真は、マリーを見ている。
「みんなが、見ているから。」
真は、ミサと、ミサと目があった。
「なんなのよ!!」
「この、こ、こ、この女は!」
ワンピースを着せた真。
ヘルガは、一言。
(お嬢ちゃんね。)
「誰が、お嬢ちゃんなのよ!!」
ミサが、怒っている。
マリーとアンが、真の腕を組んで、歩き出した。
(行くよ。ヘルガ。)
「どったの? この外車。」
聞く真に、運転手が、ドアを開けた。
「なにがあるの?」
(乗って。)
アンが、言った。
真のカバンは、ヘルガが掘り込んだ。
リムジンが、走り出した。
「どこに行くの?」
リムジンを見送った学生達は、教師達は、誰だ。真は、何者だ。と、真の中学時代の学生に聞いて回っている。
「どうするんだ?」
真が聞いた。笑う、3人の天使。
「この車は?」
(私の知り合いのよ。)
アンが言った。
(長く生きていると、いろんなつながりが出来るのよ。)
「後が…頭が痛い。」
頭を抱える、真だった。
高速道路を走るリムジン。
海沿いのホテルの中、2階のレストランに入ったマリー達。
1階のホテル。受付カウンターが見える。
多くの外国人のお客が、ホテルの部屋に案内されていく。
壁一面に、天上界の花園が、描かれている。
天上の母上が、マリーが、エリカが、書かれている。
「あの天使って、エリカ?」
(そうよ。真が、エリカと名前をつける前に、天上界から、絵師が降りて、書いたの。)
多くのステンドグラスが、輝いている。
天使が、出ては、入っていく。
「ここにも、天上界の門があるのか?」
言う、真。
モデルのような3人の天使は、ここでも、目立っている。
ヘルガは、アンは、本当にモデルをして、遊んでいる。
(好きなの、言って。)
ヘルガが、言った。
「えっ?好きなのって、ここの支払いは?」
聞く、真。
「このホテルは、メシア教本教会が運営しています。」
言う、男の人が。
「山田真さんですね。」
ホテルのマネージャーと名乗る人が、言った。
「お話は、マリー様から、ヘルガ様から、聞いております。」
制服の真を見る、レストランのお客と、クルーの人々。
「天使様が、あの人におごるなんて?」
「何者なの?」
「学生みたいだけど。」
などなどの声が聞こえてくる。
メシア教の信者だろうか? 教会の偉い人達もいるようだ。
天使と、多くの天使が、レストランで食べて、飲んで、人々と話をしている。
マリーが、フルーツバスケットを5人前、注文した。
(真もそれでいいわね。)
真のリングが、輝いている。
「あの人、リングをしている。」
「私のより、輝きが、大きい。」
真を見て言う人々。リングを外そうとする、真。
止める、ヘルガ。
(リングの輝きは、天使との強さ。)
(人の世界の、戦いの強さより、何倍も力があるのよ。)
マリーが真に話をした。
(ネェ、真。エリカ、元気ないんだけど。)
マリーが、話をした。
「エリカ。気になっているのだけど…。」
真が言った。
(この頃、教会に来てないでしょう。)
と、ヘルガが、言う。
(高校に入って、忙しいのは解るけど…。)
アンが。
「そんなに、落ち込んでいる?」
(エリカが落ち込んでいるの。エリカが暗いと、教会も寂しいの。)
(そうなのよ。)
言う、3人の天使。
「エリカ。そんなに?」
(あの娘。言わないから。)
(会いたいって。)
(気持ちをため込む娘だから。)
言う、マリー。
(どうなの。学校は?)
アンが聞いた。
「サッカークラブに、遠征試合の費用を稼ぐ為に、バイトで、忙しいから。」言う、真。
(そうなんだ。)
(でも、エリカ。真が来てくれるの、待っているのよ。)
言う、ヘルガ。
(エリカが元気ないと、私達も困るの。)
(あの娘。真しか見ていないから。)
(本当に。)
ため息をつく、マリー達。
(エリカが真の家に行かないと…。)
アンが、滑らせた。
「行かないと?」
マリーが、ヘルガが、アンを睨んでいる。
(もう、アンったら!)
ヘルガが。
(私達も、真の家に行きにくいの。)
「どうして?」
(フルーツが食べられない。)
(ジュースも。)
(BDも。)
(見られない!)
「えっ!」
(だって、この世界の食べ物。おいしいもの。)
アンが言った。
(天上界の、天使の食べ物って。)
(おいしくないの。)
(はっきり言って、不味い。)
(味も、なにも、無い。)
マリーが、ヘルガが、アンが、口々に言う。
(食べたいの。フルーツ。)
(リンゴに、オレンジ。ブドウ!)
(真が買っくれる、ジュース。)
アンが、持ち上げた。
「来たら、いいじゃん!」
(ダメ! エリカをおいて、私達だけなんて。)
(学校も大事だけど、エリカを大切にしてあげて。)
(お願い。)
フルーツバスケットを食べながら言う、天使達。
周りの人達は、どんな関係?
天使、3人に囲まれて。うらやまし。等など、聞こえてくる。
(それに、パパさん、ママさん、エミ姉、大丈夫?)
マリーが言った。
(真が教会にいないと、来ることできないのでは?)
『アッ!』と、言われて、気がついた、真だった。
(とにかく、エリカを頼んだよ。)
天使のフルーツバスケットがなくなった。
(じゃ、行くね。)
言うと、天使は、羽根を広げて、飛んで行った。
「えっ! ここはどこ? どうやって帰るの?」
真が、叫んでいる。
「また、姉さん達にやられた!」
言う、真。
レストランのマネージャーが、大丈夫かと聞いてくれた。
「いつものことです。」
「いじられ、おもちゃにされています。」
言う、真。お客は、同情してくれている。
「このホテル。どこですか?」
真が。
「姉さん達に乗せられて、来たんだけど。」
「いつもなの?」
聞く、隣の人達。
「俺の知っている天使は。」
「天使に、いいように、遊ばれて…。」
言う、真。
教会の、真の住んでいる駅を言った。
マネージャーに聞いてみた。
ターミナル駅行きのバスに乗って、帰った、真。
教会の中に入った。
後ろから、抱きつく人が。
(真。)
「……。」
羽根で、真を覆った。
(真!!)
天上から、天使が降りて来た。真に抱きつく天使。
「エリカ!」
(真がホテルで待っている。って、マリー姉さんが言うので…。)
受けとめた、真に言う、エリカ。
「姉さん達は…。言う、真。」