表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/14

04

(俺だけだと言いながら、俺だけじゃなかった。ずっと浮気されてたんだよ…)


もしかしたら、俺のほうがセカンドだったのかもしれない。

異性と付き合うのが法に則った世の中、なにを好き好んで男と付き合うだろうか。


月曜日になり結城を置いてさきに登校すると、俺の教室まで結城が来た。


「これ、忘れてっただろ」


そう言って時計を差しだされたが、俺は受け取らなかった。


知らない女とセックスした部屋に置いてあったものなど、触れたくもない。


「それ、捨てて」

「は…?」


そして問答無用で別れを切り出した。

顔も見たくなかった。


いつも一緒にいた俺たちが疎遠になったことで、ほかの友人たちは驚いていたが、不思議がられはしなかった。


高校生の男で家まで近い幼馴染みと、四六時中一緒にいたくはないよな、と苦笑された。

はっとした思いだった。


(だから俺は…浮気されたんだ)


ある程度成長した男にとって、昔からよく知っている相手と過ごすだけでは退屈だったのだ。

だから女とも付き合った。

そういうことだ。


それからは顔を合わせないようにし、連絡も取らなかった。


そして春、大学の入学式のときは驚いた。

結城が同じ大学にいたのだ。

しかも同じ学部。


結城と別れてから俺は志望校を変更したのだが、同じことをしたらしい結城と運悪く学校がかぶってしまったのだ。


高校と違って大学は数が少ない。ありえないはなしじゃなかった。


(そりゃ会いたくない相手と学部まで同じじゃ、女とイチャつきたくなるよな)


俺は皮肉にも似た思いで自嘲する。

結城だってたとえ本気じゃなかったとしても、自分を振った相手と顔を合わせたくはないだろう。


せめて気まずくならないようにと、入学してから一度も結城と話してはいないし、近付いてもいない。

同じ学部の人間にも、結城と幼馴染みであることは言っていなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ