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「俺が女の子たちと飲んでたこと…?でもあれは、むこうが勝手に居着いちゃっただけで、深い意味は…」

「家に女呼んでただろ!」


検討違いな言い訳を述べる結城へ、俺は誤魔化しは許さないとばかりにつきつけた。


「お前の誕生日を一緒に祝った次の日、知らない女を家に呼んでただろ…!!」

「え――?」

「俺は見たんだからなっ…!言い訳なんかできると思うな…!!」


結城を睨みながら告げると、たっぷり十数秒、まじまじと顔をみられる。


「なにそれ…」

「はっ…!今さら思い知っても遅いん…」

「俺と恵多は…誤解して別れちゃったの…?」

「……、は?誤解…?」


今度は俺が彼を凝視する番だった。


(誤解って…なに…?)


結城の顔を口を開けて見つめていると、結城がまたため息をついた。

疲れたような、しかし安心したような温かさがあった。


「恵多が見たっていうのは、ただの女友達。家族がいる部屋にしかその子をあげてないし、俺の部屋になんてもちろん入れてないよ」

「……それって…、家族公認ってことじゃないのか…?」


俺が呟くと、結城は小さく吹きだした。


「バカだな、恵多。その子にはケーキのつくり方を教わってたんだよ」

「……ケーキ?」

「そう」


結城はその目に、もの寂しさをたたえる。


「クリスマスに手作りのケーキを、恵多に食べてもらいたかったんだ」

「え…?」


頭がすぐに追いつかない。

なんだそれは。


それは…まるで…。


「俺の…ため…?」


掠れた声が、のどを過ぎる。


信じられない。というより、信じたくなかった。


「恋人になってから初めてのクリスマスだったから、特別なことがしたくて…」

「……」

「でも…慣れないことはするもんじゃないね」


結城は手を伸ばし、俺の後ろ頭を慈しむように撫でる。


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