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俺はうつむきながら、続く言葉を待つ。

酔っていたのがウソのように、全身が冷たくなっていた。


「だから…、俺を簡単に無視できるのかと思ってた…」


結城はそこまで言うと、突然俺を抱きしめた。


「ちょっ…と、結城…!」

「恵多…、覚えてる…?」


耳元で結城の落ちついた声音が、俺に問いかける。


「俺たちが触れあったの…、去年の俺の誕生日以来だ…」

「……」

「ちゃんと話したのもそう…。恵多がほかのやつと楽しそうにしてるの、見ててイヤだった…」

「結城…?」


話しの流れがよめない。


俺は、結城から見放されるんじゃないのか…?


「恵多…ごめん…。謝るから、もう一度やり直そう?」


しかし結城から復縁を迫られた途端、目の前が真っ暗になった。


「ふざけんな…!!そんな謝罪一つで、済むとでも思ってんのかよ…!」

「…恵多」

「俺が…俺が、どれだけつらかったと思ってんだ…!」


彼の裏切りを知ったときの、絶望を思い出す。

あのとき止まらなかった涙が、また眼球の奥へと押し寄せていた。


「浮気なんて…、許せるわけないだろ…!」


最後通告のつもりで叫んだ。


はずだった。


「え?恵多、なに言ってるの?」


しかし返ってきたのは真の抜けた台詞で、体をべりりと引きはがされる。


結城が、俺の顔をのぞきこんだ。


「ねえ恵多…?浮気ってなんのこと…?」

「とぼけんのかよ…!!」


頭にきた。

自宅に女を招いておいて、とぼけるつもりなのか。


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