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第23話 「希望の光。見える影。」

絶望の戦士によってマネージャーの美雪をモグラの怪物にされてしまい、戦いに臨むノーヴァだったが、見た目が苦手な歯医者だったこともあってか、本腰をいれて戦うことはできなかった。追い込まれたその時、ノーヴァの前に現れたのは白い道着と袴に金色のかかったアーマーを兄を名乗る剣士だった。



「本当に兄さんなのか?」

「お前、結構疑り深いな。」

「誠司!」

ゼロが駆け寄ってくる。

「青葉? てかお前そんな呼び方だったか?」

「そんなことは置いといて‥っているし!」

「何をそんなに焦ってるんだ?」

慌てながら話を始めるゼロ。

「お、あ、んー。いや、絶望の戦士と戦ったてたんだけどよ、突然ピカーって白く光って気づいたらこれになってたんだよ! そんでギュンってそっちにくるからよ…。」

白い剣士を指差しながら言う。

「てことは本当に…。」

「すまなかった誠司! 反省会はちゃんと『桜聖に』帰ってからする! だからまずは美雪を元にもどす。」

怪物に剣を向ける剣士。

「待ってくれ兄さん。怪物…ただ倒せばいいって訳じゃ‥。」

「わかってる! 俺のココロノカミ舐めんな!」

「う、うん。」

「さあいくぜ『希望の戦士 ホーヴ』ここに見参! 俺の強さを見せてやるよ!」

そう言うとホーヴは目にも留まらぬ速さで怪物に切り掛かる。

「僕の速さは兄さんからもらったものだ。」

ノーヴァがゼロに言う。

「そうなのか?」

「ああ。僕は兄さんの剣道に憧れた。兄さんみたいにかっこいい剣道がしたいと思ったんだ。」

「へーー。」

「お前もっと興味持てよ…。」

「だって今の俺からみたらノーヴァとホーヴじゃ、ノーヴァの方が速く見えるからよ!」

「‥。そ、そうか。」

連続打ちで怪物を圧倒するホーヴ。

「まだまだいくぜ!」


白鴉翔天斬はくあしょうてんざん


左右面を打つかのように右左と高速の技を決める。

怪物にも起きなダメージが入り、ヨロヨロと崩れていく。

「こんなもんかな。あとは頼むぜハクア!」

(うん!)

ホーヴの体から白色の烏のようなものが飛び出す。

「なんだあれ、ちっちぇ!」

「俺のココロノカミの白鴉の『ハクア』だ! あのモグラを包んでくれ!」

ハクアが怪物を羽で包むと中から白い光が溢れる。

「なんだ?!」

「私のカラスだった時の力は人の闇、欲を出すこと、でも白鴉の力が覚醒してからの能力は浄化に変わったの!」

「だから分離のリングは使わなくてもハクアの力でなんとかできるってわけよ!」

浄化が終わると、怪物の元からホーヴに戻って『ハクアフォルム』に。

「誠司! 美雪を頼む!」

「あ、ああ!」

分離に成功し、美雪の身体は怪物と分かれる。美雪は気を失ったまま。

「さ、怪物はとっとと浄化するか! 一撃で仕留めるぜ!」

しかしそこに暴れ狂った怪物がドリルと爪を振り上げて攻撃を仕掛けてくる。

「危ねぇ!」

ゼロが反応するも

「大丈夫だ。」

攻撃がホーヴに当たると思った瞬間


光斬返こうざんがえし


怪物の攻撃を全ていなした勢いで胴切りを決める。

怪物の本コアは破壊され、体が崩れていく。

「これで、いっちょ解決!」


「マネージャー! 大丈夫か!」

誠司の声で目を覚ます美雪。

「あれ。私は…。」

「よかった。」

ホッとする誠司。そして着装を解除して誠司と美雪の前に姿を表す武叶。

「二人とも。本当に悪かった。ごめん。」

「気にしないでくれ。兄さん。兄さんは僕の憧れで超えたい存在なのは変わらない。」

「誠司…。」

「だからかな、戦士に負けたくないって気持ちが強く出たのは。」

そんな会話をしている後ろでスッと自分を指差す青葉。

「どうしたんだ? 青葉?」

「お、俺は? だってめっちゃ攻撃痛かったし、俺がこいつ元に戻したようなもんだろ!」

「いやぁ、お前弱すぎて話にならなかったからよ! 忘れてたわ!」

「はぁ?なんだとテメェ!」

二人の会話でため息をする誠司。

「はぁ。戻ってきたのはいいけど、騒がしいのが増えたな。」

交差点の真ん中で取っ組み合いの喧嘩をする二人。

「コレもあの方のためか‥ッて、エ。」

「おーい、凰堂くん! 青葉くん!」

顧問の影沼宗介が走ってくる。

「影沼先生。」

取っ組み合っていた武叶が青葉を突き飛ばす。

「いってぇな! あ、影沼せんせーじゃん! どったの?」

「いやー。沢島くんに怪物が出て、みんな街に行ったと聞いたので!」

「そう言うことか。今回も俺たち‥ あとこいつで…」


影沼に近づこうとする青葉を止める。

「どうしたんだよ武叶。」

「大事な問題‥忘れてたぜ。誠司、龍悟。こいつが悪の親玉だ!」

ハッとする誠司と青葉。

「はっ…はぁ? そんなわけねぇじゃん! だって影沼先生は…。」

「黙れ!」

ヘラヘラしていた青葉が静かになる。

「凰堂くん! 久しぶりですね! あ、二人いるから武叶くんのほうがいいですかね?」

「お前もうるせぇ。2人とも、黙って聞け。こいつがグランザンの言っていた『王』だ。」

「そんなの嘘だ! 影沼先生が…。」

動揺した誠司が言うと影沼もそれに乗って

「そうですよ。武叶くん、僕が怪物を作り出しなんてん¥できるわけがないじゃないですか!」

「こいつの覚醒前のロストクロスを作って、俺の中のココロノカミを強制解放したのはお前だ! それに誠司。」

武叶が誠司の左腕を掴み、

「こいつが壊れた時、直したのは誰だ。」

「影沼先生だけど…。でも、先生は元々機械に強くて、物理の先生だし…。」

「そうですよ! 僕が機械バカなだけで…。」

「言い逃れはさせない!」

武叶が落ちた瓦礫を影沼に投げさせる。

すると影沼の前にグランザンが落ちてくる。

「ダイジョウブですか! オウ!」

影沼にひざまずくグランザン。

「これではっきりしたな!」

影沼は「ちっ。」と舌打ちすると、唇を噛み締める。

「グランザン。下がれ。」

「ハッ!」

グランザンは影沼の後ろへと下がる。

「そうですよ。僕が怪物を作った。この。」

影沼の姿がいつものスーツ姿ではなく、黒いフードを被った科学者の姿に変わる。

「影沼先生が…なんで。」

「きっかけは武叶くんが君に負けてから強さを求め始めた。だから強くしてあげたかっただけなんですよ。そこで気づいたんです。僕には「ココロノカミ」を操る力があることにね。だから僕はこの力を使って『最強』を作り出し、この世界を僕の思うままに『強いものが全てを制す』『完璧な世界』にしてやろうと考えたわけですよ!」

影沼は高らかに笑いながら語る。そんな影沼を見て拳を握りしめる誠司。

「そんな‥そんなことが許されて言い訳…。」

「ないですよねぇ。でも、ボクには誰も逆らえない。なぜなら。」

影沼の目の色が変わる。

「僕にはこの『伝説の剣士の神道獅しんどう らい』の魂を入れているからね。こいつの力で僕は。」

科学者の姿の影沼の顔に反面の、腕にはアーマーが装着される。

「『ケガレ・アリウム』これが今の僕です。」

「ドクター‥ケガレ…。」

「僕の血には融合することでココロノカミを暴走させる力があると知ってね。僕の血液を代償にロストクロスを作り、より多くの強い魂都融合することが目的だった。でもさぁ、実際は弱っちいのばっかで心底がっかりしたよ。だから君の親父を殺し、君を試した。」

誠司の胸を指で突いていた手を止めて突き飛ばす。

「するとどうだろう! 君はフェニルを呼び起こし、ノーヴァになった! 大収穫だよ! 武叶くん、君ももう少し熟してからにするつもりだったけど、バラしてくれちゃったからね。悪いけど、君もあと少しの命だ。」

影沼はコアをポケットから取り出し、妖刃軍の兵隊を作り、鉄でできたケースから赤いコアを取り出して埋め込むと、兵隊の身体から黒いコアを五つ生まれる。

「うーん‥。」

三つを兵隊に戻したところで、二つ余る。

「幹部はキミがいるからもういいかな。あげるよ。」

そう言ってグランザンに埋め込む。

「ア‥アリガタイ…。」

体を震わせ、暴れるグランザン。

「そいつ、大丈夫なのか。」

「ちょっと負荷が多すぎたかな? もうこいつの中には黒いコアが7つ入ってるからな。こんなので消えるならこいつもいらないよ。」

「なんてことを…。」

ケガレ・アリウムの行動に唖然とする誠司たち。

「あ、そろそろ出来上がるよ。恐竜のカミから作り出した強化妖怪が! じゃあ『楽しんで』ね!」

誠司たちの前にいた三つのコアを入れられた兵隊が、まるで恐竜の怪物、『ガジリオス』を彷彿させる姿に変わる。



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