表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/30

第2話 「勝利。その先には、」

 桜聖学園は先日の怪物の騒動を受けて、1週間休校となった。父からのクロスバンド、ココロノカミと名乗るフェニルの力で「明日の剣士ノーヴァ フェニックスフォルム」への変身を遂げた。そして戦いを終えた誠司は、父からもらったクロスバンドを縁側で寝転がりながらひたすらに眺めるのだった。


「なあ、フェニルとやらよ。」

(なんだ誠司。)

「本当に僕がヒーローになるのか?」

(なったじゃないか。ヒーローになって学校を危機から救ったんだ。君は。)

「そうだけど…。てか、」

誠司はバッと起き上がる。

「お前いったいなんなんだよ!」

(なんだって…。私は君のココロノカミだよ。君の心に宿り、君と苦楽を共にしてきた相棒みたいなものさ。)

「そうなのか。僕は君をこの前初めて見たし、話たのも初めてだけど。」

(細かいことは置いとくもんだよ。一つ言っておくなら君は私を引き出せる値する数値に達したってことかな。)

「数値か。父さんには宿ってなかったのか? ココロノカミとやらは。」

(そうだな。さっき言った数値が関係するんだ。多分君のお父さんはその数値に達せなかったんだろう。だから覚醒できなかった。)

「ふーん。」

浮かない顔をする誠司。

(そうだ、いいものを見せよう。クロスバンドにリングセットしてくれ。)

そう言われクロスバンドを巻き、フェニリングをセットする。

「なんだ。心臓が焼けそうだ。」

誠司の心臓部から赤い光の物体が飛び出す。

「なんだ今度は。」

誠司は飛び出した物体から距離を取り、近くに立てかけておいた竹刀を手に取って構える。」

「私さ。」

光を纏った物体が喋り出す。そして光は消え、赤とオレンジの毛を生やし、黄色い嘴を持った獣が現れる。

「アヒル?」

「この世に赤いアヒルが存在するか!」

獣は羽をパタパタさせながら言う。

「私が、この私こそがフェニルさ。」

?を浮かべながら誠司は

「この前見たもっとそれらしい不死鳥とは違うような…。」

「このフォルムはSDフォルムとでもしておいてくれ。あの大きさでこの家に出てきても困るだろ。」

誠司は頷きながら

「確かにそうだな。で、いいものってこれか?」

若干ショックを受けたフェニルが

「『これ』だと…? 君が家で一人だと寂しいかなと思って出てきてやったのに!」

誠司は少し引き気味に

「あー。なるほどな。ありがとな。にしても」

フェニルの毛をモフモフし始める。

「こんな姿にもなれるんだな。」

「まあそうだな。これで少しは相棒っぽくなっただろ?」

「体内で喋られるよりはマシかな。」

「ひどい言い方だ。それに私がこの姿になることによって、」

フェニルの体が震える。

「ん? どうしたフェニル。」

「始まったのか。東南方向約3キロ先だ。」

「始まった? 何がだ?」

「話は言ってからだ。とにかく行くよ。」

フェニルはSDフォルムから元の大きさとなり、着地する。

「さあ、のりたまえ。」

「あぁ。その前に。落ちたら危ないからな。」

「着装。」

打ち込みくんを見に纏い、フェニルに跨る。


**************************


 フェニルに誘導され、地点へと着く。フェニルから降り、綺麗に着地をする。フェニルはSDフォルムに戻る。

「ここは‥スーパーか。たまに買い物来るぞ。」

「この裏だ!」

「裏?」

フェニルが羽をパタパタさせながら裏へと走っていく。それを追う誠司。するとそこには両手に鎌をつけた怪物が一人の女性を食べようとしていた。

「危ない! フェニル!」

「うん、行こう。」

フェニリングをバンドにセットし、「重装」を唱え、フェニックスフォルムに変身。


「速攻だ。“焔突”」


(待て誠司! あの女性も巻き込んじまう。)

「くっ。」

(まずはあの女性の救助を。)

「そうだな。」

誠司は脇構えをとり、怪物に切り掛かっていく。怪物は女性を離し、攻撃を躱す。誠司は女性を受け止め、避難するように指示。怪物はバランスを崩して倒れていた。

「だれダ。オマエワ。」

「話し方は似てるけど、この前のやつとは違うみたいだ。名乗る前にお前から名乗ったらどうだ。」

誠司は“不死剣ノヴェル”の剣先を向けながら言う。

「オレのナマエはカマイタチダ。」

「僕は明日の剣士ノーヴァだ。なぜあの女性を狙った。」

「オレが狙ったんじゃないサ。オレはあいつから生まれたんダ。」

首を傾げる誠司。

「生まれた? お前はあの女性の子供なのか?」

「そんなところカナ。オレはあのオンナに宿っていたカミサマだ。それを強制解放した姿がオレのこの姿だ。」

「そう言うことか。」

倒すべきか「戻す」というのが正しいのか迷う誠司。

(誠司、落ち着け。ココロノカミは宿らなければ死ぬものではない。あの姿になったものは思いが『欲』となって実体化したものだ。)

「でも、ココロノカミは相棒みたいなもんなんだろ。消すわけには…。」

(彼女のカミはもうあの姿だ。戻したらやつ、つまり『欲』に取り憑かれた化物のなるぞ!)

「そうなのか。なら、倒すしかないのか。」

鎌をブンブンと振りながらカマイタチが言う。

「オマエごちゃごちゃうるさいゾ。キリキザんでヤル。」

鎌を振りながら襲いかかってくる。ノーヴァは鎌を喰らってしまい、攻撃に転じることができない。

「くそっ。全然前に出れない。」

(一旦距離を散れ。今度こそ焔突だ。)

「そうだな。」

誠司は鎌を避け、レバーを展開。


「吹っ飛べ “焔突”」


竜巻が起き、カマイタチを襲う。するとカマイタチは

「キカねぇナア。」

といいながら、竜巻を切ってしまう。

「そんな。」

(焔突が効かないのか。)

「コンドはコッチの番。」

鎌を振りかざしし、遠斬撃を喰らう。倒れてしまうノーヴァ。

(大丈夫か誠司。)

「あぁ。でもどうすれば。」

そういい、倒れた状態でカマイタチを見上げる。そして気づく。

「なあ、フェニル。妖って部位によって弱点があるのか?」

(妖。あぁ、本来ならあるはずだ。私はまだ見えてないが。)

「なるほどな。この剣の凸部分…。まあいいか。僕には見えたかもしれない。」

そう言いながら、八相を構え切り掛かる。正面、左右、斜め様々な方向に剣を振りながら間合いを詰める。

「そこだ!」

と言いながら右脇腹を狙う。

「サセルカ。」

と鎌を下におろすカマイタチ。しかしノーヴァの狙いは胴ではなく、正面。手首を返し頭頂を捉える。


赫炎断かくえんだん


カマイタチの正面を見事に斬った。倒れかけるカマイタチ。

(本当だ。頭のてっぺんにコアが。あれを破壊するんだ!)

「了解。でも、今の斬撃でも効かなかった。」

(だったら私の力も重ねよう。リングを刀にセットするんだ。)

「やっぱこれ意味あったんだ。」

フェニリングを剣にセットする。

(さあ、決めよう。)

目の前にはフラフラのカマイタチ。

「コンナところオレが。」

ノーヴァの背中から羽が生え、空中に飛び上がる。

「見せてやる。僕とフェニルの力。」


「“赫炎断”」

(“赫炎断”)


頭頂から地面に刀を叩きつけるようにカマイタチに一閃。

「なん…ダ‥ト。」

コアを破壊、爆発と共にカマイタチの姿は消えた。

「よし、一件落着だな。」

(あぁ。さあ帰ろうか。)

フェニルはアーマーから不死鳥の姿になる。

「おい。」

誠司の後ろから籠った声が聞こえる。振り返るとそこには打ち込みくんのようなベースに黒い鎧を纏った人型のモノがいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ