第13話 「ゼロvs失墜の戦士 感情の目覚め」
誠司を道場前に運び、失墜の戦士の待つ水飲み場に戻る。
「逃げずに戻ってきたか!」
「あたりめぇだ! 俺も一回あんたとは手合わせしたいと思ってたからな!」
「ふんっ。俺の黒斬一発で倒れるお前に俺の相手が務まるのか?」
笑いながら失墜の戦士は青葉に問いかける。その挑発に乗ってしまった青葉はイライラしながら
「何だと! あんときはまだ覚醒してなかっただけだ! 俺の力を見せてやるよ!」
そう言うと青葉はドラゴリングをクロスバンドにセットし
「重装!」
刹那の剣士ゼロドラゴンフォルム プロトに着装する。
「いくぞ、ドラグ! もう一回フルパワーだ!」
(いいだろう! いくぞ!)
ドラグのエネルギーがゼロのアーマーに流れ、ロックドラゴンフォルムに変化する。
「ほぅ。さっきまでとは違うのか。」
「見せてやるぜ! 俺の超最強面!」
そう言うと青葉はロックブレイブを構え、一瞬で戦士の間合いに入る。低い姿勢で間合いに入るとゼロはロックブレイブをしたから上へ振り上げる。顔付近まで剣がきた戦士はギリギリでクロガネの刃で受け止める。
「危ねぇ、危ねぇ。」
「くっ! 今‥完全に見切られた‥?」
(そんなわけあるか! オレの力で強化されたのを忘れたのか!)
「で…でも。」
いつもとは一変、焦りを見せるゼロ。
(とにかくまだだ! もう一回だ!)
「あ、あぁ!」
「(左足で思いっきり蹴って…飛ぶ!)」
ゼロはまたも超高速で戦士の間合いに入ると戦士はクロガネで受ける体勢をとる。
「2度も同じ手使うかよ!」
と言うとゼロはその場でもう一度踏み込んで戦士の背後へと回る。そしてロックブレイブを振りかぶり、斬ろうとするが戦士は振り返り斬撃を受け止めた。戦士は勢いに負け、大きく後退する。
「やるじゃねぇか。お前はいい相手になりそうだ!」
戦士も八相の構えを取りゼロに向かって斬りかかる。ゼロも戦士の斬撃を受け止め、そこから2人の打ち合いが始まる。
(龍悟! 足に力を溜めろ! 今のままでは体力を消耗するだけだ。)
「わ、わかった!」
ゼロはロックブレイブを離し足に力を入れ、腰を落とす。するとドラグの力もゼロの足に集中する。
「すげぇ‥! 力が溢れてくる…!」
「何言ってんだ。バカは所詮バカだろうが!」
と言うと戦士はゼロに斬り掛かっていく。しかし、その攻撃はゼロには効かない。
「何だと!」
「何だこれ! すげぇ! 俺動いてねぇのにあいつの剣弾いたぞ!」
(これぞ俺の最強の壁 “龍鱗結界”)
「リュウリンケッカイか。なんかかけぇな!」
(本当に思ってるのか…?)
「あったりメェよ!」
戦士はすかさず攻撃を加えていくが一ミリも動かない強固な壁となっている。
「だったらこれで終わらせる! “堕黒斬”」
剣先がさまざまな方に伸び、鞭のように0を攻撃する。
(なるほど。衝撃で攻撃してきたか‥!)
「だったら俺は…!」
ゼロは龍鱗結界を解除しロックブレイブを手に取って構える。
「間合いが遠いなら俺のパワーでゴリ押す!」
(そんなのが通用するのか?!)
「やってみなきゃわかんねぇ! いくぜ俺の最強必殺! メェェン!」
間合いに入ったゼロはロックブレイブを大きく振りかぶる。それに気づいた戦士は堕黒斬の軌道を戻し、黒斬の構えを取って胴切りを決める。2人の周囲には強い衝撃が走る。
(起きろ! 誠司!)
フェニルの声で誠司は目を覚ます。
「うっ。戦士と青葉は!」
(あそこだ。)
相打ちになった2人はそこに立ち尽くしていた。
「何があったんだ。」
立ち尽くしていたところから戦士が一瞬よろける。
「すげぇパワー。また戦おうぜ。ゼロ。」
そう言い残して失墜の戦士は姿を消した。
「あ! 待ちやがれ! うっ‥。」
ゼロが追おうとするが力が尽き、着装解除してしまう。
(大丈夫か龍悟!)
「どうってことない。」
そこに誠司も駆けつける。
「青葉! 大丈夫か。」
「あぁ! 余裕余裕! ちょっといてぇけど。」
安心する誠司であったが、次の課題を見つける。
「俺ももっと強くならなきゃ。」
とボソッと言う。
「ん? 何かあったか?」
「いや、なんでもない。お前が平気そうでよかった。」
「これっぽち何でもねぇよ!」
「さすがお前だ。」
どこか寂しげな表情を浮かべながら青葉を労う。
(誠司…。)
「さぁ、戻れ。僕も帰る。」
「おぅ! 来てくれてありがとな! お前がいなかったらだいぶピンチだったかもな!」
「そうか。」
ニカっと笑いながら親指を誠司に向ける青葉。
そして帰ろうとするとフェニルが
(誠司! ちょっと待って!)
「んどうした?」
「ん?」
フェニルは誠司の体からSDフォルムで抜け出し、青葉に話しかける。
「ドラグよ! 君は技の出し方を知っているのだろう。」
すると青葉の中にいるドラグも姿を表す。
「知っているがそれがどうした。」
「私たちに教えてくれ。君のゼロもまだまだ攻撃技が足りない。そして私たちには攻撃のための技も力もない状態だ。ここはひとつ協力して、お互いの技を磨くのがいいんじゃないか?」
「フェニル…。」
「ほう。お前の話に乗ってやってもいいが、一つ条件がある。」
「なんだい?」
「フェニル、お前たちが得ている『奴ら』の情報をオレたちにも共有しろ。あの戦士とやらから聞いてることがあるだろ。」
「わかった。私の知る範囲を全て話そう。」
そこからフェニルは青葉とドラグに強制解放のこと、戦士の狙い、分離。全てを話し、フェニルとドラグ主催の強化練習へ向かう。




