55:アパート住民「俺あいつのこと嫌いなんだけどおおおおおおお!」
誤字多くてすまぬですううう!(´;ω;`)
――三級冒険者、俺の朝は早い。
「ふ、朝か」
まずは五時ごろに目を覚ます。
冒険者たるもの肉体が資本。そして精神の健全さこそが大切だ。
ゆえに惰眠を貪るような真似はせず、ストイックな生活を心がけてだな、
「んちゅっ、ちゅっ♡ あっ、おはようごひゃいます陛下ぁ♡」
「……」
目が覚めたら、全裸の爆乳ピンクに全身キスされまくっていた。今日も発情しまくりなバジ子さんだ。
「おい、ストイックな生活が起きて二秒で終わったんだが? 一気に俗さマックスになったんだが???」
「えっ、陛下ってそんな生活したかったのですか?」
「は? ……いやよく考えたらそんなこともないわ」
たまたま朝早く目覚めたからキリッとしてただけだったわ……。
「それはよかったですっ♡ ではさっそくわたしと交尾をっ」
「しません」
すっぽんぽんな身体を毛布でくるんでやる。
「そっ、そんなぁ陛下ぁ~! わたし、魅力ないですかっ!? ダークエルフのダーさん曰く、〝人化は存在の形をヒトに変える術。ゆえに一部の変なヤツじゃない限り、龍時代に魅力的だった者はヒトから見てもそのようになる〟――とか言ってました!」
「……変なヤツで悪かったな、ダーさん」
俺は『万象滅却の炎』で自分自身の存在のカタチも自由に融解できるからな。
バジ子やヴァンと違って変装も自在だ。
「わたし、龍時代はモテモテでしたよっ? お姫様扱いでしたよっっ!? 人間になってからダーさんに計ってもらったら、胸も130cmのLカップあると言われて〝これなら暗黒龍クンもイチコロだぜっ☆〟って言われてぇ~~~! だから交尾ぃいい~~~!」
「だからしません」
額をつつきながら言い聞かせてやる。
「お前は可愛いし好意も嬉しいが、まだヒトの親になるつもりはねーんだよ。いざコトに及ぶときは、相手と子供を一生養う覚悟できてからと決めてるからな」
「はぅうぅ!?」
ショックを受けた様子のバジ子。まぁ、これでわかってくれるといいんだが。
「へ――陛下ぁぁああああーーーッ! 孕ませたら一生養ってくださるとはなんという聖者なのでしょうッ! 子が巣立ったら関係も終わる男がほとんどなのにぃ~!」
「野生動物の価値観で評価やめてくれる???」
お前の価値観すれば、ほとんどの人間は聖者じゃねーかよ……!
◆ ◇ ◆
と、いうわけで。
「今日は別行動とします」
「おいてかないでぇええええええ~~~~~!!!」
「ダメです」
宿舎の前にて、俺はバジ子に別れを告げることにした。
「ずっとベッタリしてたらお前ダメになっちまうだろ。それに俺もたまには自由に動きたいしな」
「他のオンナのところいくんですかっっっ!?」
「住処の前でそういうこと叫ばないでくれる???」
住民たち、一斉に窓から顔出してきたんですけど? ただでさえお前と同棲状態で男連中から睨まれまくってるんですけど???
「クズやろぉーーー!」「バジ子ちゃん捨てるのかお前~!?」「そうやってあちこちの女をもてあそぶ!」
「うるせーよ引っ込んでろお前ら」
クズじゃねえし捨てないし女もてあそんだことねーっつの。
「うぅぅぅ、陛下ぁぁああ……! 頑張って妊娠しますからぁあぁああ……!」
「だからソレやめろ。……今回はアレだ、お前が言っていた『黒亡嚮団』とやらの調査もしたいからな」
――人化した魔物の集団『黒亡嚮団』。
そんな連中がいると先日バジ子は語っていた。
「す、すみません。わたしもダーさんに又聞きしただけで、詳しくは知らなくて。ただ、人類を抹殺するためにまずは人類七大特級を始末しようとしてるとか」
「それだけ聞ければ十分だ」
ターゲットが判明したならば、ターゲット周辺を探ればいいってことだからな。
特級存在を嗅ぎまわる存在。そんなヤツが見つかれば、すなわちクロだ。
「人間社会を壊させるわけにはいかない。俺も魔物だが、ニンゲンの作るモノが大好きだからな。バジ子も、そこは否定できないだろ?」
「は、はい。街のお料理、美味しいです」
そう言ったあと彼女は、小さなバケットを手渡してきた。そこからは小麦粉の焼けた甘い香りが。
「えへへ、スキル≪菓子調理≫でクッキーを焼いてみました。おやつにどうか食べてください」
「おお、ありがとよ」
街に出たらたちまちビクビクで駄目になるバジ子。
だが、こいつは奉仕系スキル山盛りピンクだ。
私生活じゃ掃除とか身体拭いてくれたりとか、めっちゃ尽くしてくれるから邪険には出来ないんだよなぁ。
「バジ子ちゃんそんな男すてろ~!」「キミ騙されてるよ!」「ジェイドの野郎ぜったいにそこらじゅうの女引っ掛けてるよ!」
「だからうるせーよ住民共ッ!」
根も葉もないこと言うのやめろや!
「じゃあ行ってくるわ。バジ子も自由に過ごしてくれていいし、外が怖けりゃ本でも読んでてくれ」
「うぅぅ、お早いお帰りを~……!」
こらこら、涙目になるなって。
そんなお前に、スキル≪収納空間≫解放からのほいっと。
「これやるよ」
「ふぁっ、これは……お洋服、ですか?」
「ああ。お前、人間の匂いが付いた服は嫌いだろ? だから俺が材料仕入れて、布とかも自分で織って作ってみたんだ。おかげで時間かかっちまったよ」
こいつも女の子だ。いつまでもメイド服一丁で過ごさせるわけにはいかないからな。
「へっ、へっ、陛下ぁああああああああああぁあああ~~~~~~!」
「あーよしよし。少ししたら帰ってくるから、オシャレして可愛く待ってな」
というわけでバジ子を宥めてバイバイだ。
さーてどこから調査するかなーっと。
「「「ジェイドォーーーーーッ! お前そういうところだぞぉおおおーーーーーーーッ!?」」」
「って何がだよ!?」
なんでずっとキレてくるんだよ住民共ぉ!?
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