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50:突然の死!!! ニーシャちゃん&クーシャちゃん!

途中でもご感想ぜひください~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!





「悪いなバジ子、ウチのエロヒヨコが乳挿入しちまって」


「あっ、いえいえいえいえ……! 陛下以外の雄には触られたくないですが、その子は匂い的にたぶん違いますので」


「えっ、このヒヨコって雌だったのか?」


「ん、どうでしょう……それもなんだか違うような……? なんだか妙な匂いがしますね、その子」


『ピヨォ~~♡』



 ヒヨコをクンカクンカするバジ子。

 野生動物的嗅覚を持つ彼女にもわからないらしい。まぁヒヨコの性別なんざどうでもいいが。



「さて、スキルもわかったところで武器を決めるか。バジ子には重い武器が合うみたいだから……これだな」



 スキル≪収納空間(アイテムボックス)≫発動。


 生み出した異空間に手を突っ込み、そこから巨大な大鎌を取り出した。



「わっ、陛下がとても大きくて凶悪で黒光りするものを取り出して、わたしに突き出してきましたぁ……!」


「その言い方やめろ。――こいつの名前は『ポンサイズ』。俺が趣味で作った『魔導兵装』の一つだ」



 魔導兵装。それは魔物の素材を用いて作られた特殊武器のことだ。


 ちなみにソイツのステータスはこんな感じな。


 スキル≪鑑定(アナライズ)≫発動、ステータスオープンモードっと。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

・『ポンサイズ』 レア度:3 種別:大鎌 重量:40キロ 製作者:ジェイド

 物理攻撃力:700

 属性攻撃力:0

 耐久度:100%

 特殊能力【自律行動】

 『武装怨霊リビングウェポン』の呪鉄を鋳溶かして作った大鎌。

 ある程度言うことは聞くが、元は怨霊であるため、信頼関係の形成は不可欠。

 なお使用には重量相応の筋力が問われる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



「ほい、プレゼントだ」


「わぁっ、暗黒龍陛下がわたしなんかに……!」



 胸以外は小柄なバジだが、問題なく手に持つことが出来た。


 優れた身体能力とスキル≪荷重補正(グラインドバフ)≫のおかげだろう。



「あっ、で、でも、わたし鎌なんて使ったことないですよ……!?」


「ああ、細かなテクニックはいいさ。魔物ってのは基本デカいからな。大きな武器なら雑に振るっても当たるもんだ」


「あーなるほど……。たしかに器用な感じの剣士より、屈強でひたすら暴れまくる凶戦士のほうが怖いですよねー。一撃超痛いし……」


狩られる(モンスター)側の意見ありがとよ」



 ともかく納得いったようで何よりだ。まぁ怨霊の遺志残るソイツが懐いてくれるかだが、



『ギシャァアァァ~~~♡』


「わわっ、甘えてきました~!?」


「あーはい」



 可愛さで完全解決のようである。お前なんかズルいなバジ子???



「本当にありがとうございます陛下ぁ……! で、でもわたし、やっていけるでしょうか? 戦闘に使えるスキルは結局一つだけですし……」


「まぁ大丈夫だろ。俺が保証してやるよ」



 異能(スキル)はたしかに大切だ。でも、重要なのは闘志があるかだ。



「俺は知ってるからな。スキルを一つも持たずに生まれて捨てられて、それでも周囲を見返してやろうと決めた子を」



 ちょうどバジ子とも性格が合いそうな子だ。今度紹介してやっても――と思っていた、その時。



「――はぁぁああッ!」



 幼くも気合の入った叫びが聞こえてきた。それと同時に複数の魔物の叫びも。



「噂をすればなんとやらか。行こうぜバジ子、会わせたい子がいる。自己紹介の練習しておけ」


「は、はいっ! えーと、交尾妻のバジ子です交尾妻のバジ子です交尾妻のバジ子ですぅ……!」


「お前その自己紹介したら乳ビンタするからな?」


「ぴえぇえッ!?」



 まだまだ社会常識がアレな義妹を連れ、俺は森を進んでいった。



 ◆ ◇ ◆




「――ふっ、はぁッ!」


『フシュゥウウッ!?』



 いくつかの茂みを抜けると、そこには予想通りの顔があった。



「やってるな、コモリ」



 黒髪の目隠れ少女冒険者・コモリちゃんだ。


 数週間前に俺が助けてやった子だな。それから金銭的支援をして女性パーティ『妖精の悪戯』に預けたんだが、どうやら想像以上に成長しているみたいだ。

 逆手に握った短刀を巧みに使い、鹿型魔物『ロングホーン・エイク』二頭と戦闘していた。



「これでッ、終わりです――!」



 瞬間、小柄な身体が風となる。


 そして鮮血。


 気付いた時には鹿二頭の首に斬閃が入り、噴き出す血潮を背に立つコモリの姿があった。



「なるほど……切り裂きながら駆け抜けたのか」



 矮躯と小さな武器を利用し、瞬間加速で一気に死角を抜いて斬る。まさにアサシンの御業だな。



「強くなったなコモリ。出会ったときは、ちょうど鹿二頭に殺されかけてたのに」


「えっ、あっ! じぇ、ジェイド先輩っ!」



 ようやく俺に気付いたようだ。

 ぱぁっと笑顔を浮かべ、駆け出さんとしてくるコモリちゃん。だが、急にその足がビタリと止まった。



「ん、どうした?」


「あっ、いやっ、どうしたってあの、そちらの方は……?」



 なぜか震えながら俺の隣を見た。


 俺の腕にひしっと抱き着く、バジ子のことを。



「あーなるほど、知らない子を前にビビッてるんだな」


「いや、ちがっ」


「こいつはバジ子っていうんだ。色々あって、しばらく俺と住むことになった」


「一緒に住むッッッ!?」



 お、なんだなんだ驚くことか?


 あーー、まぁ俺みたいなイイ歳の大人と、見た目はロリなバジ子が住むってことで、なんか犯罪臭がしちまったんだな?


 はは、安心しろっての。



「こいつは義妹だから」


「あ、なんだ妹さんですかぁ……なら問題はなにも……!」



 おう、同じ邪龍種だしな。



「まぁほぼさっき会ったばっかだがな」


「さっき会ったばかり!? それもう普通に女の子じゃないですかぁぁッ!」



 おーーっと。せっかく義妹で安心しかけてたのに、余計なことを言っちまったようだ。


 騒ぎ出すコモリを前に、バジ子も「ひええニンゲンこわいぃ!」とビビッて背中に隠れてしまった。んー、なかなか上手くいかないもんだ。



「悪いなコモリ。お前くらいの子からしたら、俺みたいな二十後半のオッサンが同い年くらいの女の子と同居とか、やっぱ気持ち悪く見えちまうよな。落ち着いたらコイツの部屋探すからさ」


「あっ、あっ、気持ち悪いということではなく…………うー、もういいです。どうせジェイド先輩、また私みたいに困っていた子を拾ったんですよね」


「おう、よくわかったな」


「わかりますよ。私はもちろん、『妖精の悪戯』の先輩方もみんなそうなんですから」


「ああ」



 懐かしいな。昔の領地(トリステイン)は治安が悪くて、捨てられたり困ったりしてる女の子が山ほどいたからな。



「みんな元気みたいで何よりだよ。何をモチベーションにしてか、修行しまくってあっという間に俺より上位冒険者になっちまってさぁ」


「な、何をモチベーションにしてって、それは……いえ、なんでもないです。先輩方に怒られちゃいますから」



 そうなのか?


 よくわからんが女の子の事情を聴き出す趣味はない。それよりも、先輩方といえばだ。



「だいぶ強くなったみたいだが、コモリちゃんまだ下級冒険者だろ? ソロで『魔の森』に潜るのはちょっと危ないんじゃないか?」



 パーティメンバーはどうしたんだ?

 必ず一人は教練に付くようにしたと聞いたが。



「あ、ちゃんとニーシャさんとクーシャさんがいますよ」


「そうなのか。でもどこにいるんだよ? 姿も見せないし」


「えっと、木の上にいるんですが……ちょっとアレな状態で」


「アレ?」



 コモリが指さすほうを見ると、そこにはたしかに銀髪姉妹が。

 だが、様子がおかしい。いつも元気で憎まれ口を叩いてくる二人なのに、なぜか無表情レイプ目で泣いていた。


 ってどうしたお前ら!? 涎垂れてるぞー!?



「うあぁうぁうあぁ……お兄さん、おにぃいさぁあぁん……!」


「あぁあ、あの夢はきっと何かの暗喩なんです……! 私たちが、なかなか素直になれなかったから……いつか本当にああなるんだって……!」



 駄目だ聞いてねえや。


 いつもは二人ともすごく耳がいいのか、俺がうっかりフォークから食べ物を落としたりすると「「街を汚しちゃダメだよお兄さんッッッ!」」ってどこからともなく現れて回収していくのに。



「アイツらどうしたんだコモリちゃん?」


「さぁ……なんだか酷い白昼夢を見たそうです。詳しく聞き出そうとしても、『ぎゃああ寝取られた~!』とか『属性過多ロリ爆乳ピンクこわいよぉおおお!』と狂乱するばかりで。今はある程度落ち着きましたが……」


「ほほう」



 なるほどわかった。


 二人とも年頃の女の子だからな。きっと恋する男の側に唐突にヒロイン力53万の怪物が湧いてきてショックを受ける夢でも見たんだろう。


 はは、そんな展開は少女漫画の中だけだっつーの。



「おーーいニーシャにクーシャー!」



 ひときわ大きく声をかけてやる。すると二人ともハッとした顔で「「お兄さんっ!?」」と口にした。

 よしよし、ようやく気付いてくれたみたいだ。



「なんか怖い夢見たらしいけど、安心しろって! 現実はそんなに最悪じゃねえよー!」


「「お、お兄さんは独り身ですか~!?」」



 ってなんだ? いきなりなんでそんなこと聞いてくるんだ?



「まぁ、いい年してそうだけどよ」


「「うびょおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーッッッ!!!」」



 謎の奇声を上げて降りてくる銀髪姉妹。


 よくわからんが、俺の哀れな現状に笑えて元気出たのか? そりゃなによりだよ。



「「独り身お兄さん独り身お兄さん独り身お兄さん独り身お兄さん独り身お兄さん独り身お兄さん独り身お兄さん独り身お兄さん~~~~~~~っ!!!♡」」


「あーはいはい、独り寂しいジェイドさんだよっと。ところで」



 元気になったことだしな。

 俺は、背中に隠れた彼女のことを紹介することにした。



「二人とも、聞いてくれ。実はこの子と生活することになったんだ。ほいバジ子挨拶」


「あぅぁっ、ど、どうもですっ、バジ子といいます! 今日からこの方と義妹かぞくになりますっ!」


「「って、うぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?!?!?!?!?」」



 ど、どうした姉妹ーーー!?



「お、おいニーシャにクーシャ――ってウワァァア!? 二人とも全身の穴から血が噴き出したァーーー!?」


「先輩方ぁーーーっ!?」



 ……こうして、いきなり3リットルくらい鮮血をブチ撒いて失血死した銀髪姉妹。



「ひぃぃぃぃぃなんですかこの人たちぃ~~~~~~~~!?」


「騒いでる場合かバジ子ッ、運ぶぞ!」


「はひぃいいっ!」



 その後、急いで街に連れ帰って輸血をしたため、どうにか姉妹は生き返ったのだが、しかし。



「――えぇぇええええんッ、ニンゲン意味が分からないよ怖いよぉおおおおーーーっ!」



 ……石邪龍バジリスクに相当なトラウマを与えたらしく、しばらく彼女を引きこもりにしてしまったのだった……!




※ちなみにニーシャ&クーシャはメインヒロインです。



ここまでありがとうございました!

↓『面白い』『更新早くしろ』『止まるんじゃねぇぞ』『死んでもエタるな』『こんな展開が見たい!!!』『これなんやねん!』『こんなキャラ出せ!』『更新止めるな!』

と思って頂けた方は、感想欄に希望やら疑問やらを投げつけたり最後に


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― 新着の感想 ―
[一言] メインヒロインが3リットル血をふいても死なない世界。平和(脳死)。 バジ子ちゃんも晴れて冒険者デビューだなぁ。怪力っ子に重装備持たせたら…うん、質量と腕力のゴリ押しが見える。多分白昼夢だろう…
[一言] ん?・・・あ。誤字報告しなきゃ(後書きを見た時のバジ子推し侍)
[良い点] メインヒロインが良い [気になる点] バジ子は名前そのままなんですか? [一言] いいですね
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