表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

39/72

第一章エピローグ 〜邪龍のやさしみ〜



 そんなこんなで数日後。

 俺はいつも通りギルドの酒場で、だら~っと酒を飲んでいた。



「ンでよぉっ、サラ様っ――じゃなくてッ、デート相手のサッちゃんって子を守れなかったのが、オレ悔しくてよぉ~!」


「そーかいそーかい」



 ちなみに酒の相方はルアである。

 早くも復活したこの男は、先日のヴァンの件がよほど気になっているようだ。



「まぁいいじゃねえかよ。結局その子に怪我はなかったんだろ? じゃあ守りきれたってことじゃねーか」


「そ、そうかぁ?」


「おう。ルアにしちゃ恰好いい真似したと思うぜ?」


「ってオレにしちゃってどーいうことだよ!?」



 ぷんすか怒る悪友に微笑みながら酒を啜る。

 日常が帰ってきたって感じだな。

 ヴァンにやられた冒険者連中も復帰し、周囲でゲラゲラやってるしよ。



「はぁぁ、強くなりてぇなぁ……」


「そればっかだなお前。相手への悪口とかはないのか?」


「おん? そりゃクズ野郎だとは思うが、正々堂々殴り合って負けたんだ。陰でグチグチなんかしねーよ」



 ルアは拳を打ち合わせると、激しく拳を打ち合わせた。



「腕っぷしで負けた借りは、腕っぷしで返すのみだ。むしろ『もっと修行してやる!』って気持ちにさせられたぜっ」


「ははっ」



 その快活さをまぶしく思う。

 

 お前のそういうカラッとしたところ、まったくもって嫌いじゃないぜ。



「そんなお前だ。俺の知り合いの『新入りくん』とも仲良くできるかもな?」


「新入りくん?」



 悪友を首を傾げた時だ。

 ギルドの扉がギィッと遠慮がちに開かれ、赤髪の男が入ってきた。



「ぬあっ!?」



 ヤツを見て眼を開くルア。

 なぜならそいつは、先日トラブルになった張本人・ヴァンだったのだから。

 どこかそわそわとしたそいつに、俺は笑顔で歩み寄る。



「よぉ、来たか新入りくん。扉も静かに開けれて偉いぞ?」


「うぐぅ!? そ、そりゃテメェがそうしろって……!」


「はいはい話はあとにしよう」



 というわけで俺はヴァンを――調整した概念死の焔により極限まで弱体化させた『赤龍』の肩を掴み、耳元で一言。



「教えたよな? 悪いことをしたら、どうするべきか。もしそれが出来なかったら今度こそお前を……」


「っっ、わ、わかってらぁッ! うぅぅ……!」



 かくして堂々と酒場に近寄るヴァン。

 そんな彼にボコられた冒険者たちやルアが警戒の目を向ける中、ヴァンは顔を真っ赤にさせて震えながら、



「ぁッ――暴れて迷惑かけてッ、マジすんませんでしたチクショォオオーーーーーッ!」



 と、ヤケクソ気味に頭を下げるのだった。


 その様にぽかんとする酒場の面々。

 それから数秒、一斉に明るい声が上がった。



「ってなんだお前っ、謝りに来るとか律儀かよー!」

「オラついたクソ野郎かと思いきや、意外といいとこあるじゃねーかっ!」

「テメェ前回で勝ったと思うなよー! また決闘させろ~!」



 途端に騒ぐ冒険者たち。

 酒が入っていることもあり、中にはさっそくヴァンをテーブルに引き込もうとする者もいた。てかルアだ。



「うぉっ、この前のチビじゃねえか!? 離しやがれーっ!」


「うるせぇチンカスイケメン野郎! 今から酒飲み合戦で勝負だこのやろー!」



 うざそうにするヴァンだが、今のやつの能力はほぼ人間並み。

 抵抗なんて出来るわけもなく、オラオラ~と押し寄せてくる冒険者たちに肩パンされながら、飲みの席へと連れ込まれるのだった。



「罰だぜヴァン。人間たちに囲まれて、楽しく生き恥さらしやがれ」



 それが、最恐の黒龍に畏れず立ち向かってきた(オトコ)に対する、俺の決定だった。



・ちなみに、一人でもぶっ殺してたら消されてたよヴァンくん!!!(邪龍野郎に今後も注意――!)


@書籍版転生邪龍、ついに好評発売です!!!一人143冊くらい買ってください!

アニメイトさんとかメロンブックスさんとか、色んなテンポで全7種の特典SSがつきます。こちらは数に限りがあるようなので、欲しい方はお早めにどおぞ。



Amazon

(販売ページ*・∀・)

https://www.amazon.co.jp/%E8%BB%A2%E7%94%9F%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%89%E6%9A%97%E9%BB%92%E7%A0%B4%E5%A3%8A%E9%BE%8D%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8E%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%9F%E4%BB%B6-1-%EF%BD%9E%E3%81%BB%E3%81%A9%E3%81%BB%E3%81%A9%E3%81%AB%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%80%81%E6%B0%97%E3%81%BE%E3%81%BE%E3%81%AB%E5%86%92%E9%99%BA%E8%80%85%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BE%E3%81%99%EF%BD%9E-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%B9-%E9%A6%AC%E8%B7%AF%E3%81%BE%E3%82%93%E3%81%98/dp/482400764X

アニメイト

(販売ページ*・∀・)

https://www.animate-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=2419380

メロンブックス

(販売ページ*-∀・)

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2329560

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
\デデドンッ⭐/
Vtuberツイ廃美少女の馬路まんじです❗「転生したら暗黒破壊龍だった件」発売~❗漫画もやるよ~❗❗❗❗
↓はらたつメスガキ姉妹をクリックすると購入ページに行けますよ~⭐もうイラストだけで神なので今のうちに29万冊ご予約を~!買ったらSNSや感想などなどで教えてねぇ❗❗❗❗
ああああああああああ
\デデデデデドンッ⭐/
加えて「極悪令嬢の勘違い聖女伝」表紙発表❗発売もうすぐ❗
↓今ならなんと限定サイン本予約ページに行けますよ~⭐今のうちに29万冊ご予約を~!買ったらSNSや感想などなどで教えてねぇ❗❗❗❗(コピペ)
ああああああああああ
― 新着の感想 ―
[良い点] “お前のそういうカラッとしたところ、まったくもって嫌いじゃないぜ。” 幸せにしてやれよw 爽やかなエピローグでした [気になる点] あれだけ暴れて、よく周りで騒動にならなかったな? …
[良い点] やさしいんだな [気になる点] 生命力と回復力があるなら 肉壁要員かなあ [一言] 面白いです
[一言] 勝手に赤龍女の子にされると思ってたから少し裏切られた気分です Amazonリンクはそのままだと商品名の2バイト文字である部分が異様に長くなるのでdpと商品ナンバーだけにするとスッキリする…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ