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#9
部屋に戻るとき、僕はフローレンスに紅茶を淹れてほしいとお願いしてみると、すぐに了承してくれた。
「……そうですね。では、一時に食堂に来て。おいしいクッキーも用意するわね」
「ありがとう。それと、聞きたいことがあるんだけどいい?」
「ええ、何かしら?」
「フローレンスは手帳に何を書いているのか教えてほしいんだ。先生から手帳をもらったんだけど、何を書いたらいいのか分からなくて……」
「たいしたこと書いていないから、きっとがっかりすると思うわ。役に立てなくてごめんなさい」
「ううん、気にしないで」
「もし書きたいことが思いつかないのなら、孤児院やここで住んでいる子についての感想を書いてみるのはどうかしら?」
「感想……面白そうだね。今日はそれについて書いてみるよ」
「ふふ、良かったです。おやすみなさい」
「おやすみなさい、いい夢を」
部屋に戻って、ペンを執った。まだ食堂と自分の部屋しか書けることが無いから、孤児院については明日書こう。
最後まで読んでくださりありがとうございます。