急行列車
掲載日:2017/03/25
『急行列車』
行け 行け 急行列車
冴えわたる
朝の大気を切り裂いて
咲き誇る梅の香
一面の野の花に
目もくれず
膨らんだ桜のつぼみを
気にかけようともせず
瞬く間に
ふるさとを置き去りにして
小さな駅のいちいちに
足を止める必要はない
ひたすらに前だけを見つめ
光る風をひいて
雲を追い抜き
憚ることなく
轟音とともに
川を渡れ
来た道は確かに
その跡を留め
まっすぐ
未来へとつながっている
迷うことはない
恐れることもない
思いのたけを乗せ
進め 進め
日を浴びて
私の急行列車




