工藤さんと将哉②
初めまして。工藤良子です。
「ン……あっ。」
この間撮った動画何回見てもいい。
こんなの自己満って分かっているわ。
でも……でも……。
この動画を見ながらすれば寂しくないわ。
だってほら……そこに将哉さんが居るもの……
「あの感覚……忘れられない……」
わたしは携帯を持って部屋を出た。
《ピーンポーン》
「はーい。」
「絵里さんこんにちは」
なんだ、今日は絵里さんいるのね。
「どうも……」
「将哉さんいらっしゃる?」
「いますけど……」
「ちょっといいかしら?」
「わかりました…」
じきに将哉さんがやって来た。
「く、工藤さん……」
わたしは将哉さんの手を取り玄関の外へ出た。
「将哉さんあれからどう?」
「いや……もう俺に、俺たちに関わらないでくれますか」
「どうして?」
「迷惑なんです……」
「酷いわ……引っ越してきた時からずっと気に掛けていのに……どうしてそんな事言うの?」
「工藤さんのせいで俺らめちゃくちゃにされたくないんです。」
「んもう!酷いわ!」
そう言って将哉さんにキスをした。
「やめてください!こーゆーのほんとに。」
そう言って将哉さんは部屋に戻って行った。
「……」
可愛いたまらなく好き。愛してる。
あの時からずっと……………。
****
「ねぇ将哉くん」
「ん?」
「久しぶりに……しない?」
「え?」
「いやなら……いいんだけど……」
「んーん……嫌じゃない……」
将哉くんは少しためらいながら私を抱きしめた。
キスも……噛み付くようなそんなキス……
いつの間に将哉くんは変わったのかな…
「絵里……っ!!」
やっぱり良子さんが関係してるのかな?
「将哉くん…今日良子さんと何話してたの?」
「用もなくうちに来ないで……って……」
「そう……」
1度だけ将哉くんから良子さんの匂いがしたことがある。それが不安で不安で……………
「将哉くん……」