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工藤さんと将哉

「ん……ちょ、工藤さん……っ!」


「うふふ可愛い。ベッド行きましょうか?」


「は?!」

工藤さんに腕を引っ張られベッドに寝っ転がされた。


「ちょ、工藤さん!」

工藤さんは自分の服を脱ぎ俺の上に乗っかった。


そして携帯をこっちに向けた。

「今からすることを動画に収めるわ。もし抵抗したりしたらその動画、絵里さんに見せるからね?」


「!!?そんなの脅迫じゃ……!!」


「いいのね?」


「くっ……」

絵里……ごめん……………ほんとにごめん……!!

工藤さんは自分で自由に動いていた。


「ん……っ。やっぱり相手がいた方が楽しいわね…」


「……」


「将哉さん手を貸して?」


「……いやです……」


「見せるわよ?」


「……はい。」

絵里だけには知られたくなくて言うことを聞くしかなかった。


「触って」


「……え?」


「わたしに触って」


「……は!?」


「早く。どうなってもいいの?」


「……くっ……」

早くこの地獄から解放されたい……

ただそれだけを思っていた。



「……っはん。はぁ……あっ……」

工藤さんは満足したらしく携帯を確認した


「うん、よく撮れてる。」


「……………」

俺……浮気……したんだ……。


「そんな顔しないで?絵里さんと上手くいかなかったらわたしが相手をしてあげる。」

彼女は上から降りて服を着て、笑顔で出ていった。



「ごめん……絵里……」

俺最低だ……………



****



私が産婦人科から帰ってくると将哉くんがベッドの上で正座をしていた。


「将哉くん……?」


「あ、絵里……」

魂が抜けたような表情と声。


「どうしたの……?」


「絵里……俺……」


「ん?」

将哉くんは私を抱きしめた。


「将哉くんどうしたの?」


「引っ越さないか…ここから。」


「……え?」


「俺……隣の工藤さん苦手なんだよ……」


「でも……」


「いきなりごめん……俺買い物行ってくる。」

将哉くんは財布を持って出ていった。



「将哉くん……どうしちゃったの?」

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