藤井さん家のお隣さん。

高校卒業後

皆さんお久しぶりです。

旧姓:金谷、現:藤井絵里(ふじいえり)です。

高校卒業後籍を入れました。

「絵里話って？」

「赤ちゃんが出来たの」

「……え、マジで？！」

「……うん！」

「あはは、やばい。嬉し……」

将哉くんは軽く涙を流した。

将哉くんは高校時代色々あったけど今は大丈夫みたい。

「頑張らなきゃな、俺。」

「そうだね！」

《ピーンポーン……》

インターフォンが鳴った。

「はーい。」

「こんにちは絵里さん」

やって来たのはお隣の工藤さん。

「こんにちは！」

「お昼を作ったんだけど作りすぎちゃって……おすそ分けに来たの」

「え、ありがとうございます！」

「いいのよ。お口に合わなかったらごめんなさいね？」

そう言って工藤さんは部屋に戻って行った。

「将哉くんお隣さんからお昼貰った」

「工藤さんだっけ？」

「そうそう！」

「最近仲いいもんな〜」

「まぁね！」

うちのマンションはペットOKのため、犬を飼っている。

「ワン！」

「あはは、匂いにつられて柚子(ゆず)まで出てきたよ」

柚子とは犬の名前です。

「柚子もご飯にする？」

こうして私たちはお隣さんから頂いたご飯を食べていた。

＊＊＊＊

「じゃあ行ってくる」

「うん、行ってらっしゃい」

「気分悪くなったら言えよ？ 」

「分かってるって！」

「じゃあ行ってくるよ。」

将哉くんは仕事に向かっていった。

将哉くんが仕事に行ったあとゴミを捨てに行った。

「おはよう絵里さん」

「工藤さんおはようございます 」

「朝から旦那さんとラブラブなのね」

「え、えぇまぁ！」

「そうだ。絵里さん。わたしの事も名前で呼んでくださらない？」

「え？」

「わたしだけ名前で呼ぶのはあれでしょう？」

「そうですかね？」

「わたし、工藤良子(くどうりょうこ)と言います。」

「良子……さん！」

「改めてよろしくね絵里さん」

「はい！ 」

部屋に戻ったあと私は疑問を持った。

"朝から旦那さんとラブラブなのね"……

玄関は開いていないから聞こえないはずなのに……

「まぁいいか。」