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血塗れ悪鬼事件  作者: 斜志野九星
File Group 3 刃の獣
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File.34 獣の反撃

「まだ、生きてたのか……」

 父親は、『刃の獣』を見上げながら言った。

「騎士テイラーを安全な場所まで運んでおいてくれ」

「分かりました!」

 ビデオカメラ持ちの声と共に、画面が少し振動した。

 それから画面は一向に動かなくなる。

 ビデオカメラを置いたのか?

 騎士テイラーが、ビデオカメラ持ちに引きずられて、画面からフェードアウトした。

「喰らえ!!」

ズバババババババババババババ!!!!

 再び、マシンガンから弾丸が一斉に放たれた。

ギシャァァァァァァァァァァァァァァァ!!!

 だが、どういうことだろうか。

 さっきはあんなに効いていた一斉射撃が今度は効かない。

「強化されている?」

 そうとしか思えなかった。

 『刃の獣』の体表は、時間と共に強化されていくんだ!

 これは長期戦になると、厄介なことになるぞ……

ギシャァァァァァァァァァァァァァ!!!!

 『刃の獣』が父親に向かって突撃した。

 身体のアンバランスさからは、考えられない程のスピードだ。

 それを見た父親は、またマシンガンを弄っている。

 一斉射撃が無駄だと分かったからだろう。

ズダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!

 また、普通のマシンガンの撃ち方に変わった。

 一箇所に集中的に銃弾を撃ち込んでいる。

キシャァァァァァァァァァァァ!!!

 だが、それも『刃の獣』には効かなかった。

 それどころか、ますますパワーアップしているようだ。

「うわあああああああああああああああああああ!!」

ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!

 向かってくる『刃の獣』に怯まず、父親はマシンガンを撃ち続けた。

ドガーン!

ドガーン!

 何回か爆発が起きるものの、『刃の獣』の勢いは全く衰えない。

ギシャァァァァァァァァァァァ!!

 遂に『刃の獣』は、父親の目の前まで来た。

 マシンガンの銃撃を受けながら来るって、どんな体の構造をしているんだよ……

 そんなことより、このままでは父親も……

キシャァァァァァァ!!!!!

 父親の真上に、『刃の獣』の前脚が掲げられる。

 次の瞬間、

ズサァァァァァァ!!!!!

 物凄い音と共に、前脚が父親に向かって振り下ろされた。

「グハァァァァァァァ!!!」

 父親は大きな声を出して倒れた。

 辛うじて無事のようだ。

 だが、このままでは……

 『刃の獣』が、また前脚を振り上げる。

ザクッ!!

ザクッ!!

ザクッ!!

「ガハァァァ……」

 父親の動きがだんだん鈍くなっていく。

 ここで死んでしまうのか……

 そう思っていたら、突然父親がマシンガンを『刃の獣』に向けた。

バチバチッ!!

ギシャァァァァァァァァァ!?

 スタンガンを使い、『刃の獣』を怯ませた。

 フラフラになりながらも起き上がり、こう叫んだ。

「俺の息子たちのためにも……、そこにいる子供たちのためにも、俺はまだ死ねん!!!!!」

 画面にはっきり映されたのは、血塗れになりながらも、マシンガンを構えるのをやめない父親の姿だった。

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