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第18話 ~ お金とご飯と装備 ~

ちょっと短めです。

金銭関係を変更しました。



 草原をフルカナ森に向かって歩いていると、目の前にニードルラビットを見つけた。


 まだこちらに気づいていないようだ。


 よし!殺るか.......


 剣をゆっくり抜きながら、歩き出す。

 抜き終わると同時に駆け出して、先制攻撃する。


 駆け出した瞬間、思いの外早くて驚いたが、ニードルラビットに向かって剣を振り下ろした。


 するとニードルラビットは真っ二つになった。


 なんだこれ.........体が軽い!それに力も上がってる!

 ステータスが200上がっただけでこんなに違うんだな......


 ニードルラビットの角を剥ぎ取って、鞄に入れる。

 この鞄はあの時、燃えてしまったが、新しく支給してくれた魔法の鞄だ。

 そして今使っているのも支給された剣だ。


 いつかは自分の金で装備を整えたいな.......





 ニードルラビットを探して歩く。

 見つけた。


 よし、今度は魔闘術を使おう。


 魔闘術を発動して、ニードルラビットに接近。

 あっけなく胴体を真っ二つだ。


 うーん、ニードルラビットじゃあどれぐらい強化されたのかわからんな.......


 それからニードルラビットを狩り続けて、10匹狩った時にはちょうど昼だった。


「よし!これで終わりっと!」


 角を鞄に入れて、王都に向かう。


 換金したら昼飯だな.......


 冒険者ギルドに行き、完了の受付をする。

 依頼報酬は銀貨3枚だ。角10本で銀貨1枚。

 合計で銀貨4枚の収入だ。


 けっこう、稼げるかも.........



「あ、すいません。この辺りでおすすめの飯屋はありますか?」


「それでしたら、ブシノナサケがいいと思いますよ。」


「.............はい?武士の情け?」


「ええ........ブシノナサケですが?」


 うーむ、おすすめの店を紹介してもらおうと思ったらまさかの名前がでてきた。


 とりあえず場所を教えてもらい、そのブシノナサケって店に行ってみた。


「ここか........」


 その店は見た目ですぐにわかった。

 周りは洋風な建物なのに、この店は和風だ。

 屋根は瓦屋根で、壁は土壁。

 扉は引き戸となっている。


 まさに昔の日本家屋を連想できる。


「すみませ~ん。」


 とりあえず入ってみた。


「いらっしゃい!お一人ですか?」


 と言ってきたのは和服を着た美少女だ。


「あ、はい。一人です。」


「ではこちらの席へどうぞ。」


 と言って案内されたのは2人掛けの席だった。

 メニューを見てみると、


 日替り定食。

 焼き魚定食。

 生姜焼き定食。

 ステーキ定食。

 等々。


 って、定食ばっか!

 いや、というよりも和食!


「あの、すいません。」


「はい。お決まりでしょうか?」


 俺は先ほどの美少女に聞いてみた。


「この店って日本のご飯ですよね?」


「ニホン?............あ!お客様って、最近召喚されたっていう勇者様ですか?」


 美少女は嬉しそうに胸の前で手を組んで聞いてきた。


「いや、俺は勇者じゃないよ。そのご一行ってところかな。」


「なぁーんだ。そうなんですか。」


 と、落ち込む美少女。


 あからさまだな、おい。


「このお店は初代勇者様が、伝えて広まった料理を専門に出してる店なんですよ。」


「へぇー、なるほどね。あ、すいません。この焼き魚定食1つ。」


「かしこまりました!焼き魚定食ですね。」


 といって店の奥に行ってしまった。


 こんな店があったとは........

 じゃあこの店名も初代が伝えたのか。

 "武士の情け"ってネーミングはどうかと思うが.......


 待っていると、待望の料理が運ばれてきた。


「お待たせ致しました。焼き魚定食です。」


 でできたのは白米に味噌汁、漬け物に焼き魚でまんま焼き魚定食だ。

 と言っても見たことのない魚だが。


「えーっと、これは?」


「焼き魚定食ですが?」


「あ、はい........」


 なんだこの魚は.........

 大きさはけっこう大きい。

 そして肉厚だ。

 だが!

 色が紫だ!

 しかも黄色い縞模様がついていて、いかにも毒ありますよ!って感じだ。


 これを食べるのか........


 周りを見ると普通にこの料理を食べている人がいる。


 なら、大丈夫だよな?


 意を決して一口食べた。


「........................うま!」


 なんだこれは!油がのっててすごくウマイ!

 しかもちょうどいい塩加減!

 こんなウマイ魚は初めて食べた!


 ガツガツ食べて、あっという間に完食してしまった。


「ごちそうさまでした。」


「ありがとうございました。」


 銀貨1枚をテーブルの上に置いた。


 1食、銅貨15枚は少し高めだ。

 だが、かなりうまかったので問題なし!


「また来るよ。」


 と言って店を出た。


「ありがとうございました!」





 店を出ると今度は武器屋にいった。

 所持金は銀貨8枚、銅貨85枚と少な目だが、なんか買えるだろう、と思って向かった。



 いや、俺の考えが甘かったです..........


 武器屋に到着して、見てみると最低でも銀貨15枚はする。

 しかも鉄のショートソード。


 銀貨8枚じゃあ何も買えない.......

 よし!金を稼ごう!





 そして再び冒険者ギルドへ。


「やぁ、待ってたよ。」


 ギルドへ着くと、声をかけられた。

 声をかけられた方を見ると、レイチェルさんがいた。


「あ、レイチェルさん!お久しぶりです。」


「久しぶりだね。」


 俺はレイチェルさんが座っているテーブルに行き、反対側に座った。


「もう体の方は大丈夫何ですか?」


「ああ、もう大丈夫だ。グレンももう騎士団に戻ってるよ。」


「そうでしたか。あの、待っていた、とは?」


「お前に渡したい物があってね。」


 と言って、テーブルの上に置いたのは、防具一式だった。


「え?これは?」


「これはお前の戦利品さ。この防具は黒龍王バルバディアの甲殻で作った革鎧さ。」


「え?!いつの間にこんな物を..........」


「あいつと戦ったとき、甲殻が剥げたのを覚えているかい?」


「あ、はい。なんとなくですけど。」


「その時の甲殻を回収してもらい、お前が寝ている間にこれを作ってもらったのさ。」


「そうでしたか。でも自分がもらっても良いんですか?」


「お前があの時、あいつに立ち向かってなければ私たちはここにいなかった。だからお前の戦利品としてこれをもらってくれ。」


「.............わかりました。使わせていただきます。」


 と言って、防具一式を受け取った。


 防具は胸当て、額当て、籠手、脛当てとなっており、動きやすい装備になっていた。


「お前の戦闘スタイルに合わせて作った。それに黒龍王の甲殻で作ったんだ。ちょっとやそっとじゃ傷はつかんぞ。」


「ありがとうございます。」


「では、私はこれで。気をつけてな。」


「はい!」


 レイチェルさんはギルドを出ていった。

 とりあえずもらった防具を着けてみた。


 着心地は悪くない。

 というか軽い!問題なく動ける。


 せっかくもらったので、討伐依頼を受けることにした。

 レベルアップを兼ねてお金を稼ぐために。


「よし、これにしよう。」


 選んだのはマッスルボア5頭の討伐依頼だ。

 受付のお姉さんに聞いたら、マッスルボアの絵を見せてくれた。

 まんま猪でした。




 門を抜けて草原を歩く。

 マッスルボアの生息地は草原の北側にある。

 少し遠いが問題なく日帰りできる距離だ。

 それに日暮れまでに城に戻るようにアールさんから言われているので気を付けなくては。




 さて!油断なく行きますか!







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