この場所で
竹野内 碧様主催の【やっぱ夏だぜ!バカップル企画】に参加させていただきました。
スッゴイギリギリになって申し訳ない。
そして、一応ハピエンのつもりです。バカップルというか、ただのすれ違っただけの気がするカップルです。
気付いたときには見ていた君のこと
海の香りがしみ込んでくるこの場所で
波の音が心地よく響いてくるこの場所で
君は私に背を向けて歩いてゆく
まるで私を置いていくかのように
崩れた関係の直し方なんて知らない
何もしないことが解決に向かうだなんて思ってない
でも、怖くて恐くて踏み出せない
彼はとっても無口な人
私から想いを告げて始まった関係
彼から「好き」の言葉さえ聞いたことがなく
隣を歩いた時も手をつないでくれたこともなかった
私は一度だけでもその手の感触を知りたかったのに
告白した時の勢いを私はなくしてしまって
彼に聞きに行けない
今の想いを伝えられずに終わってしまった
彼はもはや私との関係なんて持ちたくもないのかもしれない
久しぶりに会う友人たちにまぎれている彼
私からはとても遠く感じた
手が届かなくて
声も届かなくて
想いも伝わらない
孤独が私の彼への愛を深めてしまった
どれも当然のことなのに
ここで涙を流せば
想いを流せば
海という大きな流れに吞まれて消えてくれるだろうか
時は過ぎあたりは暗く
辺りはほのかな月光で照らされた
もう考えるのがつらくなって
ぼんやりしていたら
いつの間にか彼が私の手をつかんでいた
人気の無いところに連れられていく
その背を見るだけで
消そうとしている想いが
心を逸らせるのだ
そんな場所で振り向いた彼はなんだか
辛そうだった
その手は私の手首とまだ繋がってる
こんな無口な人が私は好きなんだ。
そんな彼が口を開いた
私も言葉を返す
ずっと、ずっと、ずっと好きだった。
今も好き
これからもずっと
なんで今言うの
怖かった
求めたら君が逃げるんじゃないかって
嫌われるかと思ったんだ
彼の手を強く握れば
優しく包み込んでくれたその手のひらが好きになった
その手が汗ばんできたときに彼の顔を見上げた
彼はとっさに横を向いた
耳元が赤く染まって愛しく思った
今の私たちにもはや言葉はいらなかった
柔く握られていた手を強く結んだ
私たちの糸も繋がるように