リアル過ぎるドラ○エ世界、その6
リアルクリボーを倒した後、俺と自由姉の猛進撃が始まった。リアルクリボーの他にも、リアルな生き物が次から次へと現れていたのだが、俺が一方的にバズーカを放って大抵のモンスターは一蹴で倒し、時折バズーカを打っても一撃では倒れなかった敵もいたのだが、その敵は自由姉がランダム支給されていた鬼金棒でグシャリッ☆と潰されていた。バズーカと違って生々しい死体が残るのが実に不愉快だったが、あまり見ないようにして俺達はことを済ませていた。
そんな一方的なリンチ作業をこなしつつ進んでいると、ようやく目的地である彩晴妹が通う中学に到着した。したのだが・・・
「・・・なにこれ?」
「・・・なんだこれは?」
俺達は確かに彩晴妹の通う中学にやって来たのだ。なのに・・・なんで学校ではなく、バカデカイ魔王の城が建設されているのか? しかもいつの間にか空模様は黒く淀んでいて、城の回りには禍々しい空気と小さなコウモリのような生き物がキッキッキッと奇怪な鳴き声を上げながら飛んでいる。まさにここはラスボスが住んでいる根城だ。こんな序盤段階で。
「ど、どーすんのこれ? 行くのこれ? 行くの?」
「とりあえず中を少しだけ確認してみないか? 万が一物凄いのが現れたら一目散に逃げる。それを第一に考えてな」
「わ、分かった。ならここは男として俺が先陣を行くよ」
「フフフ、格好良いぞ弥太坊。流石は自慢のマイブラザーよ」
「もちろんでさぁ姉御。姉御のためなら俺ぁよろこんで腹を斬りやすぜ」
「馬鹿者! キャワイイ弟を犠牲になどできるものか! 死ぬときは同じ・・・そうだろう?」
「あ、姉御・・・・・って、なにこの三文芝居? いや楽しいからいいんだけどさ?」
「まぁあれだ、決戦前のリラックスってことにしておう。それじゃ行こうか弥太坊」
「おう! もしもの時は俺が守ってやるぜ!」
「頼りにさせてもらおう」
自由姉はからからと楽しそうに笑い、俺は気合い十分になるまで闘魂を燃やし、元気やる気を昂らせた状態で魔王の城的な門を開いて中へと入っていった・・・そしてガチャリと音が鳴り帰れなくなった。
「・・・ちょちょちょちょい!! 閉まっちゃったんですけどっ!?」
「落ち着け弥太坊! 大丈夫だよく考えてもみろ。いきなりラスボスが出てくるわけでもないし、それにもしもの時はガラス窓辺りから逃げ出せばいいだろう」
「うぅ・・・そんな都合良い展開が起こり得るのかなぁ・・・?」
「そこは私を信じろ弥太坊! このお姉様をBelieve it!!」
「お、お姉様!」
俺は両手を広げて構えた自由姉に飛び込んでいき、ガッチリと強く抱き合った。それにより、今一度俺達の姉弟の強き絆を確かめ合い、俺達に敵などいないと錯覚させる程の自信に満ち溢れた。
「よし! 行こうぜ姉御! 俺達なら行けるさ!」
「そうだ! 私達が揃えば魔王の一人でさえ指先一つで一蹴だ!」
「ですよねぇぇぇ~!! アハハハハッ!!」
「そうだそうだ!! アハハハハッ!!」
「「アハハハハッ!! アハハハハッ!! アハッアハハッ・・・ハハッ・・・・・」
しかし、その都合の良い解釈思考が運の尽きと成り果てた。




