厄日
今回はちょっとだけ長いかな?まあいいや
「………でか」
そこそこ広いであろうこの町の中心部に位置するということはアルバニアのシンボル的存在なのだろう、やや大きめのビルぐらいの大きさの教会には、これまた大きな鐘も備わっている。俺は何と無く教会のドアを開けて中に入ってみる、内装も大層力を入れているようで、ちょっとした豪邸のようだ、数人の人が手を合わせ、目を閉じながら祈りを捧げている、すると一人の神父らしき人がこちらに近づいてきた
「そなたは旅のお方ですかな?」
「えっと、…はいそうです」
俺は魔王を討伐するためにやって来たということを半ば忘れてしまっていた、神父はやはりと呟くと、顎に手を当て少し考えるような仕草をとり、再び口を開いた
「実は最近、ここらにちらほらと魔力を帯びた病が流行り始めております、あまり長いはしない方がよろしいですぞ」
流行り始めた病というのは、おそらく魔王がばら撒いているもの同じものだろう、地球だけでなく、この世界まで人類滅亡に陥れるつもりなのだろう
「あの、俺は魔王を討伐するために旅をしています、何かアドバイスか何かないでしょうか?」
魔王と言う単語を出した瞬間、祈りを捧げていた数人の人が信じられないような物を見る目でこちらを凝視した後、足早に教会をから立ち去った、神父さんも少し戸惑っている
「魔王……私では力になりませんが、南の方の集落が有ります、そこの長老が魔王についての情報を持っていると噂で聞きましたが」
「ありがとうございます」
それだけ言うと逃げるように俺に背を向けて去って行く、余程この世界では魔王というものが危険視されているのであろう、だがしかし、それを討伐する身にもなって欲しいものだ、なんで普通の高校三年生が魔王の討伐なんてしなきゃいけないんだよ
「…南ってどっちだよ」
教会の扉を開け、宿を探しに出ることにした
街は魔王のいる世界とは想像もつかないぐらいに活気づいている、あちらこちらで呼び込みの声が響いている、その中の雑貨店のようなところに入り、方位磁石を探すことにした
「お、見っけ」
少し中の商品を見つめ、今後何か必要なものがないか探す
(ま、今日じゃなくてもいいか)
方位磁石を購入し、南がどちらかを確認
「これって……」
何度も赤の針の逆が指す方向を確認する
「俺の来た道じゃねぇかぁ!」
本日は厄日である
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