プロローグ
“永遠”なんてこの世には存在しない。
人も物も、いつかは朽ち果てていく。
“永遠”という言葉に当てはまるものなんて存在しない。
だけど、この“愛”は“永遠”だ……。
これから何度生まれ変わろうとも、必ず見つけ出してみせる。
そして、何度でも“永遠”の“愛”を誓おう。
この“愛”なしでは生きていけないように…。
嫌という程愛してあげる……。
いつか好きな人ができて、その人と両想いになる。
それから1年ぐらい付き合って、
誕生日とか何か特別なイベントがある日にプロポーズされる。
「僕と結婚してください」というシンプルな言葉と、
小さいダイヤモンドが付いた指輪…。
突然のことにとまどいながらも、「はい」と少しはにかみながら答える……。
女の子なら誰しも一度は考える素敵な場面。
もちろん私も、いつかは愛する人からプロポーズをされて、
幸せな結婚がしたいと考えている。
でも、今まで彼氏もいたことがない私にとっては、
結婚やプロポーズなんて、当分縁のないことだと思っていた。
思っていたのだが……。
「美緒さん。僕と結婚してください。」
私はある日、愛する人ではなく、
見知らぬ人に突然プロポーズをされることになる……。