もしもあの子が笑ったなら 2話
双葉 みんと (ふたば みんと) 不愛想で、殺し屋 18歳
双葉 みりん (ふたば みりん)...?
菜々星 陽 (ななせ はる)...?
腹囲 海斗 (ふくい かいと) 別名 インフェルノ (殺し屋)のリーダー
雲通 燿 (うずい ひかる) ...?
第2章 最初で最期の戦い
学校が終わり、家へ歩いているとみりんが不思議なことを聞いた。
「みんとちゃんさ、何で殺し屋なんてなったの?」みりんの目には光がなかった。
身の危険を感じたみんとは短刀を素早く取り出して、向けた。
そして_「なぜ、私が殺し屋だと知っている。誰から聞いた」
みりんは笑って答えた。「だって他の人に短刀向けるのって殺し屋しかいないじゃん。しかも、この町殺し屋だらけだし」
みんとは聞いた「怖くないのか?今お前を消してもいいんだぞ?」
みりんは言った。「だって、みんとちゃん...私を殺す気ないじゃん」
その言葉を聞いたみんとは、体の力が抜けて短刀が手から滑り落ちた。
みりんは構わず「なぜ殺し屋になったのか、詳しく教えてよ。」
みんとはしばらく黙った後、短刀を拾い上げカバンに入れると決心した。
「あれは冬のころ。まだ殺し屋になっていない時の話...。私の彼氏、菜々星 陽という人がいたの。
その人は、仕事終わりにいつも私の家に来てくれた。その日はちょうど私の誕生日だった。しかも、サプライズでプレゼントを用意してくれていたらしくて...
私は知らずにその日も二人お揃いのコップを持って待っていたの。
だけど、机に置こうとしたとき陽のコップが割れたの。
だから不吉に思って外に出たら、陽が倒れてた。
雪と白い紙に包んだプレゼントをきれいな赤に染めながら...
その横にはフクロウの置物があった。
フクロウの置物=インフェルノ の仕業。
陽はインフェルノのリーダー腹囲海斗に恨みを買っていたらしくて...
そばには、車が走り去った跡もあった。
だから、私は怒りに震えた。だから殺し屋になったの」
みりんは「へぇー」と言いながら、いつの間にか用意していたお茶を飲んでいた。
なぜか、みりんに話すと妙に心が落ち着いたような気がした
家について、2人でくつろいでいると、窓ガラスが割れた。
窓ガラスの後ろには、警察の紋章が付いた服を着ていた謎の男が立っていた。
「誰だ?この人は。」と、警戒しながらみんとが短刀を出すと、謎の男は、銃を出した。みんとは戸惑った。ここで、戦おうとしているのか?今ここで戦ったら、みりんちゃんにも迷惑がかかる。みんとが戸惑っているのを構わずに、男は銃を発砲した。みんとは、真っ先にみりんのところへ走った。
みりんは青ざめて、動かない。
みんとは、必死に声をかけたが、返事はなかった。
その時、カチャッという音が聞こえて、振り向いた。
みんとはみりんに当たる確率を下げるため、みりんから離れた。
だが、銃口はみりんに向いたままだった。
みんとははっとして、声を出すより先に、走っていた。
銃声と同時に、みりんを持ち上げるとドアまで走ってドアノブを回した。
ちょうど男の弾もなくなったらしい。男が変えている間に、みりんを安全な所へ持って行った。そしてみんとはこう言った。「誰が来ても、開けちゃだめだ。私が行くときは、名前を呼ぶから。」みりんは静かにうなずいた。
そして、男のいる場所へ戻った。
男は言った。「おいおい、まさかその短刀で銃と戦うつもりか?」
みんとは、苦笑いした。そして_「お前は何者だ。何のためにここへ来た!」
男は笑って言った。「喜べよ。せっかくみんとちゃんが探していた奴が今ここに居るのによお」
みんとは、そんな奴知らないと答えた。
その言葉を聞いた男はもう激怒して言った。
「‘インフェルノ’」、「陽くん♡」この言葉に聞き覚えがないか?と男は聞いた
みんとは目の前が真っ暗になった。そして...悪い笑顔を見せた。殺し屋真っ最中のころの記憶がよみがえってきたのである。
みんとが短刀をもう一本構えると、最初で最期の戦いが始まったのである。






