20 忘れられていた第三王子
城の廊下を歩くと使用人達が軽く頭を下げて会釈する
だが誰も話しかけてはくれない
王妃が付けてくれていた侍従達がいなくなってからというもの会話というものがない
ただ義務的に
「お食事です」
「お風呂です」
そう言ってくるだけ
どれもこれも帝国の第三王子が来てからのことだった
王妃は第三王子の婚約者を決めようとしただけだ
子爵家の次男よりも王族の方が婿としては条件が良いだろう
むしろ親切で言ったと言って良い
それを断っただけでなく逆恨みをして治癒魔法を盾に帝国を動かすなんて卑怯だと思う
そして王妃や侯爵を牢に入れるなどまさに非道だと思う
おかげで誰も第三王子を気に掛けない
城の外に行くのはやんわり断られるものの、城の中ならばどこに行っても止められることはない
やることのない第三王子は暇つぶしのため城の中を気まぐれに歩くしかなかった
今に見ていろ
絶対に返り咲いてやる!
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権力者の駒でしかなかった第三王子ですからね
今となっては何もできません(苦笑)




