こちら、三木高なんでも屋です。 1-6
どうも!うどんです!
今日は間話、と言うような形で、この章の真相にちかづくような形で書いてみました!
それでは、ぜひお楽しみください!
時を同じくして___
颯市郊外、西羽ホテルのとある一室
薄暗い部屋の中、ベッドで仰向けになる女性と、その上に乗る体格の大きい男。
「…ほんとうに、このまま続けたら…約束は守ってくれるよね?」
身長が高く、顔立ちが整っているボーイッシュな髪型の女性が、仰向け状態で、忌々しそうに聞く。
その姿は、下は何も着ておらず、その美麗な足が惜しみなく見えており、上着を一枚着ているだけ。
それを脱いでしまえば、一糸纏わぬ状態になる。
そして、聞かれた男は不気味に笑う。
「ふひひっ…もちろんだよぉ…でも…にげたら…わかるよねぇ…?」
「わかった…逃げない…逃げないから…!」
女性は負けじと、目に強い意志を灯して言う。
その眼はまだ死んでいない。
絶対にやり遂げる、という強い意志が伝わってくる。
しかし___その意思は跡形もなく崩れ去ることになる。
「言っておくけど…本命はミライちゃんだからね…?
遅かれ早かれ、ボクとミライちゃんは結ばれる運命にあるんだよぉ…?ボクは…貴様みたいなただの道具なんか好きじゃない。」
「…え?」
衝撃的だった。
本命は…ミライ…?
私は…道具…?
徐々に頭が混乱していく。
そんなことは知らず、男は告げる。
「毎日ミライちゃんが浮気しないよう、尾行したり、ずっと見てたんだぁ…そしたら、いっつも君と一緒にいるの…しかもボク好みのスタイル…もう、狙ってくれって言ってるようなもんだよねぇ!?
本当は、君を傷つけたくなかったから言わなかったんだけど?君の表情がムカついたからさぁ!?ふひひっ!」
「あ…あぁぁぁ…!」
女性の顔がみるみる崩れていく。最早、最初の強い意志を持った目は無くなっている。
そうだ。たしかに、あの時_____
____『私、最近誰かに尾行されてる気がするんだよね…帰り道とか、気配がするんだけど…』
『え!?誰!?その不届き者は!?私がボッコボコにしてあげる!』
『風ちゃん、それはやりすぎだよ…?もしかしたら勘違いかもしれないし…』
それは…勘違いなんかじゃない。
その正体は、目の前にいるこいつ。
たった今、自分を襲おうとしているこいつだ…!
「ふひひっ…君は、所詮ボクの道具に過ぎない。
あ、この事バラしたら承知しないよぉ?
ボクは君の弱みも、ミライちゃんのヒミツも、ぜーんぶ知ってる。それに君の弟の事も…ね?」
自分は、この男の欲望をただ発散するだけの道具。
この男が、私に惚れていたわけでもない。
私は、御萊____親友のとばっちりを受けただけ。
(なのに…私は…何も悪くないのに…!どうしてこんな目に…!)
とてつもない絶望感が体を蝕んでいく。
もう、数分前の意思は消え去った。
思考が鈍っていく中、脳が出した結論は、最悪の答え。
「御萊さえ…いなければ…!」
思えば、小さい頃から、何をしても御萊が勝ってきた。
周囲から、何百回も、何千回も比較された。
『ミライちゃんの方がすごい』
何度言われたことだろうか。
その度に御萊は私を慰めてくれていたが
今思えば強者の余裕だったのかもしれない。
陰で私のことを、悪く言っていたのかもしれない。
いや、きっとそうだ___
堕ちていった思考は、決して簡単には戻らない。
「もう、限界だなぁ、フウカちゃん、そろそろ…ね?」
男の下卑た声が聞こえたのを最後に、思考が完全に落ちていく。
そして______冬巻風花は、戻らなくなった。
いかがでしたか?
皆さんは、今回の真相、予想できましたか?
まだまだ書いていくつもりなので是非お楽しみください!
少し更新頻度が落ちるかもです^^
感想、レビュー、その他ご指摘などは大歓迎です。してくれたらとってもうれしいな❤️
…気持ち悪いっすね。すんません。