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3話 魔人

       ◆◆◆ ◆◆◆


 部屋に戻って、ボスに渡された書類に目を通す。ウルキアさんの、いや、ウルキアの性格からして話し合いの時に情報が頭に入っていないと怒られそうだ。


 読み耽っていたら朝食を食べていないことを思い出した。全校生徒の文を読み終わったので、もう昼食の時間になっていた。


 ベッドから体を起こして制服の皺を伸ばす。廊下に出て、食堂に向かおうと廊下に出ると朝に声をかけてきた同僚がいた。彼はヴァン。33歳の戦闘員で、僕が小さい頃からの知り合いだ。


「よぉ、相変わらず暑苦しい格好してんなぁ。俺でいう冬の格好だぜ、それ。もう春なのに室内でコートとかよぉ」


「良いじゃん、僕にとっては寒いんだよ」


「ハハッ!俺にとってはお前の体が寒さに弱すぎるんだよ」


 魔人はその力を持つ魔物に普段から影響されている。良いところも悪いところもだ。僕は暑さに強いけど寒さに弱い。ウルキアのような猫系魔人は素早く動けて耳も良い、けど水が苦手だったりする。


ーーーそして、魔物の力をさらに引き出す時、変化は見た目にも現れる。多くの魔人は耳が生えたり身体中の至る所に毛や鱗ができたり。


 もしもさらに魔物の力を使おうとしたら、魔物の力に溺れてしまったら、その魔物になって自我が消えてしまう。もう元の姿に戻れなくなる。


 魔人の持つ力は強大だ。強い魔物の魔人だと人間を軽々と殺せてしまう。魔物の力をほとんど制御できない魔人もいるし、本人にもリスクがある。


 そのため魔人は許可なく魔物の力を使うことができない。僕のような管理局などに所属している人は勤務外であっても魔人の力を使うことを許可されているが一般人は一部の緊急時を除いて禁止されている。


 僕の仕事はそんな許可なく力を使う連中を止めることだ。まぁ後は悪質な使い方をしてる連中を捕まえたりだ。


 魔人は一体いつからどのようにして現れたのか不明だ。普通の人間がある日突然魔人になったということもあるが、同じ魔物の魔人同士の子は大抵同じ魔物の魔人になる。


 長らく研究は続いているが未だに魔人は謎な存在である。


 ちなみにヴァンは吸血鬼の魔人らしく怪我の治りが異常に速い。ヴァンも食堂に昼食をとりに行くらしく一緒に向かうことになった。

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