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第一話。「利害の一致」
初めまして。瀬山 響夜と申します。至らぬ点多いとは思いますが、よろしくお願いします。
「ようこそおいで下さいました。利害が一致した過去の方よ。」
…は!?
どうしてこうなったのか。それは1時間前に遡る。
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「は〜だりぃ〜」
そう言葉をこぼしているのは俺、下司 翼だ。
高校生の月曜日は憂鬱である。2日の休みが一瞬で終わり、また5日間登校しなくてはならない。
そんな憂鬱な学校生活の中だが、今だけは楽だ。
そう。今は昼休みなのである。
「なあ翼、今日帰り飯行こうぜ!」
そう話しかけてくるのは幼い頃からの友達、大山 陽一だ。俺は陽って呼んでいる。
「まあいいけどよ、あんま金ないぞ俺」
「おっけ決まりな。」
そう言って陽は自分の席へ戻って行った。
はぁ…授業が始まってしまう…
(やばい。面倒臭い。資本主義なんて消え去れば良いのにクソッタレ)
そう考えていると、突然頭の中にアナウンスが聞こえてきた。
「「利害が一致しました。これより転送を開始します。」」
と。