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ギルティ エリート  作者: 明日原 たくみ
Chapter5 追憶の航路
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第61話 約束の地へ

 騒がしいナースどもの一件がなんとか解決(?)したところで、水上(みなかみ)記念病院は今年1番の晴天により、穏やかで気持ちのよい昼下がりを迎える。


 案内窓口にて来訪者を案内する業務を委任されているはずの係員は、あろうことか“うたた寝”をしている。というのも、この窓口が日当たりのよい所に存在しているため、そうなってしまうのも仕方が無いとは言える。


 まぁ幸い来訪者の数も少なく、窓口を利用する者もいなかったので、今は気持ちのよい昼下がりの恩恵(おんけい)に甘えさせてやることに、文句を言うことができる者など、どこにいるのだろうか。



「おいそこの者。何を寝ている。」



 ここにいた。係員がはっと目を覚ますと、窓口の前に黒いスーツに黒いサングラスをかけた謎の男の存在を確認した。「タモリかコイツ!?」と係員は思わず口にしそうになった。



「あ、すみませ・・・」


「まぁいい。ゼウ・・・松山 孝則はどこにいる。」



 係員の謝罪を途中で遮った謎の男は、『ゼウ』と言いかけたのち、松山の居場所を尋ねた。



「え、あー松山さん・・・。きょう入院なさったあの人ですねぇ・・・。」


「早く教えろ。」



 謎の男が()かす。なにやら時間に追われているような印象を、係員は寝起きながら感じた。



「はい、松山さんは608号室ですね・・・」


「608号室か。了解した。」



 そう言うと、謎の男は窓口を去り、廊下へと歩き出す。



「あ、ちょっと!面会するんだったらここに名前を書いていってください!」



 係員は慌てて声をかける。しかし謎の男は首を横に振って言った。



「私に名などない。強いて名乗るなら・・・“ネプチューン”だ。」



 そう言ってネプチューンは足早に去って行った。咄嗟(とっさ)のことかつ眠気のせいで、係員は何も言い返せなかった。そして、再び眠りについた。




「...こちらネプチューン。ターゲットは608号室にいると判明した。これより接触態勢(コンタクトフェイズ)に移行する。そちらも進入し次第、こちらに向かってくれ。」


「こちらセレス、了解。30秒後、病院内に侵入する。」


「こちらハーデス。単独での接触(コンタクト)は認められない。病室前で全員が集合するのを待て。私もすぐに向かう。」


「ネプチューン、了解。」


「セレス、了解。」


「なお、これ以上の通信は敵への情報漏洩に繋がるため、これ以降の通信は禁止だ。健闘を祈る。オーバー、アウト。」


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