第4話 モデルミ
ミツルが目を覚ますと、目の前に映ったのは見知らぬ天井だった。どうやらベッドの上で寝ているらしい。
そうか、さっきのは夢だったんだ。俺は人を殺してもいないし、保健委員長に手当てもされてないし、松山先生とやらでもないんだ。万歳!
「あっ、松山先生気づきました?おはようございます。」
傍にシズクが座っていた。残念!夢でなかった模様。
時計を見ると8時16分。村雨学院高校という高校の保健室にて、一時間ほど気絶していたようだ。どうやら女の子に慣れてないと、頬についているカレーパンを取ってもらって、それを彼女に食べられたら鼻血を出して気絶してしまうらしい。
「先生ー!松山先生が目を覚ましましたー!」
シズクが部屋の奥の方に向かって叫ぶ。
「あら、もう体調は万全かしらぁ、松山先生ぇ?」
部屋の奥から若い女性が出てきた。なんか読者モデルとかをやっててもおかしくなさそうな位キレイでかわいい女性だ。是非、お付き合いしたいものである。
「あ、はい大丈夫です・・・。」
「松山先生、この女性は保健室の先生なんですよ。」
シズクが若い女性の紹介を始めた。ミツルはそれをめっちゃくちゃガチで真剣に聞いた。
彼女の名前は「荒川 留美」23歳。通称「モデルミ」。一年前から、この村雨学院高校の保健室の先生をしているらしい。保健室を利用した男子は口を揃えて言う。「ここはキャバクラですか」と。それにはミツルも納得した。たしかにこの空間には大人の色気が漂っている。
なお、かつてこの学校の男子の8割が保健室を下心全開で利用しようとしたため、それ以来モデルミは男が嫌いになってしまった。なんとも罪な女だ。男子共は、お前の蜜に誘われて来ているというのに。皮肉という名のスナップが恐ろしいほど効いている。ちなみに、女子とはとても仲がいいらしい。
保健室に、人殺しとアブノーマル保健委員長とキャバ嬢。なんともカオスな空間である。ミツルは楽しげな会話を続けていた。
「松山先生ぇ、また具合悪くなったら来てくださいねぇ?」
この嬢、誘ってんのか?と思ったが、紳士なミツルは釣られなかった。
「はぁ、ありがとうございます。ぜひ。」
そう言われたモデルミの顔は、どこか寂しげに見えた。
「というか、瑠美先生って男嫌いなんですよね?俺は大丈夫なんですか?」
モデルミにちょっとした質問をした。
「松山先生は別よ。だってエリートですもの。ほかの下劣な男どもとは違うわ。」
ああああああああ
ミツルは幸せそうに浮かれていた。しかし、浮かれてばかりもいられない。ミツルは思い出した。自分はこれからどうすればいいのかを考えなければならない、ということを。
保健室の先生がセクシーって、まぁ創作世界ならではですよね。
そんな学校現実にあるんですかねぇ。あったら転校したかったなぁ。




