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ギルティ エリート  作者: 明日原 たくみ
Chapter6 愚者たちは聖戦に詠う
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第105話 トリッキースター



御魂(みたま)さん、あなた高校生でしょう?高校生なのに、霊媒師を・・・?」



「はい、霊落(れいらく)家は由緒正しき霊媒師の家柄なんです」




 はあそうですか、と麗華(れいか)はそっけなく答える。しかし、最初の自己紹介の時に起こった()()()()()()()もあるので嘘を言っているわけではないということはなんとなく分かる。




「・・・大変でしょう、高校にも通ってるのに霊媒師なんて」



「いえ、そんなに・・・」




 世間話の弾も尽きかけ、気まずい沈黙が2人を襲う。霊媒師に対して何の話をすればいいのか戸惑う麗華と、そもそも口数の少ない御魂。この2人の相性は最悪だった。


 すると麗華はこの空気を打開する術を見いだした。




「そういえば、さっき何で顔を覗かせてきたの・・・」




 もとはと言えば御魂が急に顔を覗かせてきたことが、2人の会話のはじまりだったのだ。すると御魂が「それだ!」という顔で言う。




「そうそう、なんで麗華さんが松山先生が来ることに動揺しているかをお伝えしようと思っていたんでした・・・」



「あ・・・」




 そう言われて、麗華は再び動揺する。思い出さなきゃよかったとも思ったが、それよりもなぜ御魂がその答えを知っているかの方に興味がシフトした。麗華は好奇心で聞いてみる。




「な、なんで動揺しているというの?」



「え~言っちゃってもいいんですかぁ?」




 そっちからお伝えしようとしてたくせにこの言いぐさだ。なんだかイジられている気もしなくはないのだが、ここは心を強くもって肯定した。




「別にいいよ」



「松山先生とキスしたからですよ」



「・・・。」




 真実を告げられた麗華は顔が固まったまま動かない。やがて顔が少しずつ赤くなっていく様を、御魂はその目にしっかりと焼き付けていた。




「あ、あれは夢じゃなかったのね・・・」




 恥ずかしくて顔が赤くなる一方、まんざらでもない、むしろ嬉しいような気がしないでもない様子の麗華であった。






「そろそろ松山先生が来るかもしれないので行きますね。邪魔したら悪いんで。」



「いやっ、別に邪魔とか・・・」




 そう言う麗華の顔が赤くなっていることに気付いた御魂は、彼女の方に手をぽんと置く。




「どうしました、キスのことで緊張しているんですか。」



「ま、まぁ・・・多少は。」




 多少じゃないでしょ、とは御魂は言わなかった。代わりの言葉を探し、御魂は言う。




「大丈夫ですよ、松山先生のことですから、その辺は忖度(そんたく)してくれますよ。」




 忖度って言いたいだけなような気がするが、御魂なりの粋なフォローであると察した麗華は少し心が和らいだ。




「ありがとう、御魂さん。」



「あ、一応言っておくんですが」




 麗華から遠ざかりながら、御魂が付け足すように言う。





「麗華さんが暴走したの、悪霊のせいですよ。弱った心に悪霊が乗り移って、麗華さんの器を使って好き勝手に暴走してたので、麗華さんは悪くないですよ~!」





 御魂は麗華から遠ざかりながらサラッともの凄いことを言った。本当に悪霊のせいなのか、だとしても何故このタイミングで言うのか、色々と整理がつかないまま、まもなく松山がやって来る。


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