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煉獄の主、星の王  作者: 藤平東吾
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巨人登場→怒りの瞬殺→第2ラウンド

おっさんの声が聞こえて来た。うん、まんま親戚のおっさんだな


【では、お前の血肉を喰らい召喚に応じよう】


その後に空間にヒビが入る。そこから巨大な片足が出てくる。何気にしっかりと靴を履いている。そこは常識的なのに腰から上が非常識だった


半裸だ。上半身は半裸だった。巨人族だけあって身長は20から25メートルほどあり、茶色い髪はボサボサで伸びきっている前髪からチラチラと両目が見える


【久々の森の外だな。結界の影響で供物や召喚でないと外に出れんからな。感謝するぞ、天使よ】


「感謝など、どうでもいい。早く奴らを滅ぼせ。それが血肉を、天使の血肉を喰らう条件だ」


狂った槍天使は巨人に告げる。巨人はニタリと笑って次の瞬間、天使の肉体を鷲掴みにして口に放りいれた


バキバキッ、ボキッ、グチャッ、、、、、ゴクン


【うまいなぁ~。やっぱり喰らうのは天使のような最高級の肉に限るぜ~】


そんな言葉に連合の兵士が顔がひきつり、勇者たちの顔が青ざめ吐き気を催す


【ふ~、喰った喰った。天使なんかの命令に従うのはシャクだが契約上仕方ねえ。てぇことで、、、、、死ねぇ‼】


この巨人は魔術も使えるようで、土系の魔術を使ったようで地面から巨大な土の槍が生えてきた。その一回りは一撃で広大な帝国の四分の一をゆうに更地に出来る


だが、そんな事が私が見ているなかでさせると思うか


魔力を超圧縮した魔力槍を瞬時に生成。投擲。小さい槍と巨大な槍が激突し次の瞬間、巨大な槍は視界から消え去っていた


「お前の好きにさせるわけないだろ。おとなしく森へ帰れ。さすれば今の行動は不問に期す」


私の口調がいつも少し違うことにオフィリアと柊は驚く。私はどうも怒りが溜まると王様口調になっていくらしい


しかし、今の私は止まらない


【なんだぁ、お前。我の魔術をなんかしたのはお前のちっこい魔術か?】


そんなことも認識できないとはな、やはり知能は低いらしい


「貴様は今から喋ることも許さん。おとなしく私に滅ぼされて塵になれ」


私は肉体の大きさを巨人と同じ大きさになる。下で「えぇぇぇぇ~」、と二人の少女の驚いた声が聞こえて来たが、今はそれすら気にしない


目の前の巨人も目をパチクリして呆然としている


「さあ、さっさと死んで私の視界から消えろ」


私は一気に巨人に接敵し、足を払う。崩れた胴体に足から腕にかけて全身の運動エネルギーを伝え、インパクトの瞬間に拳からそのエネルギーを解き放つ。その運動エネルギーのことを前世では気、なんて呼んでいたな


巨人の胴体からメキメキだったり、バキッと骨が折れた音が大きく響く。私は魔力で構成した糸を作り、巨人が吹き飛ばされないように固定する


「貴様は巨人の癖に肉体強度が低いな。たったの一撃で骨まで折れるなんて、鍛練が足りないぞ。歯を食いしばれ。まだまだいくぞ」


私は固定した巨人に残像が数えきれないほど連続でただ殴る


「まずは体幹を鍛えろ。次は、足腰だ。足腰が弱いと上半身の筋肉に負けるぞ。次は全身の体の柔らかさを徹底的に鍛えて、どんな体勢からでも攻防一体を突き詰めろ」


しかし、さっきから巨人が静かだな。巨人の様子を見るために一旦、手を止めたのが間違いだった。冷静になるどころか怒りのボルテージが上がってしまった


巨人はとっくに死んでいた。しかし、魂がまだ生きていた。それが誰の仕業かすぐに見当がつく。モドキだ。奴らが介入してきたことを理解して上がりきったボルテージを精神力で押さえつける


「ふぅ~。落ち着け私。モドキが介入してきたことを考えると、何かが起きるに違いない。冷静にならなければ」


そうして上を見上げた。見上げたことで理解した。神界に繋がる魔術陣が天使モドキ二体が消滅しても未だに空にその存在を残している


視界を切り替える。万物の全てを見抜く王たる眼に。これは地球時代から持っていた私の自前のものだ。しかし、この眼に切り替えるとなぜか前世も今世も眼が金色に変わるそうだ


まあ、瞳に色が変わったからなんだという事なんだが


「神界から力の流れが巨人の肉体まで流れている?」


そう私が呟くと同時に巨人の心臓が脈打つ。ケアノス大平原中に脈打つ音が響き渡る。巨人の心臓が脈打つごとに私が与えた損傷がみるみる回復していく


ーーーー【巨神・ヘイズの加護の効果により、邪悪なる巨人・コーズが強化されました。加護により様々なスキルを獲得しました】ーーーーー


巨神は巨人の神ということだろう。しかし、強化ね。一度止まった心臓を動かしたんだ。それは蘇生だろう。だが、魂が肉体にとどまっていた事も気になる


【お、、おぅ。ふぅ、死にかけるところを救われたわ。巨神よ、我は貴方に深き感謝を】


本人に死んでいた自覚なし、か。言ってはいけないが所詮は知能の低い巨人族中でも魔術が使えるレベルの知能にランクアップしただけの存在だ


【貴様‼よくも私をボコボコにしてくれたな‼巨神の加護を得た我のステータスは大幅な上昇をしておるわ‼もはやこの世界に我を止められる者はおらぬわ‼】


確かにその存在感や魔力の多さや質の高まりはスゴいものがある。だが、巨人にそれが十全に扱えるのか?


私は王様モードのまま、精神だけは冷静にという器用な事をしている


「どうでもいい。至極、どうでもいい。貴様が自身の研鑽や努力でその段階に至ったならば褒美として一割程度の力を出してやってもよかったが、そんなもので自身の能力が上がって喜んでしまうのが貴様の限界だ。底がしれる」


残念だよ。本当に、残念だよ


巨人は私のその言葉に反応したのか、先程よりも早い工程で土の魔術を発動する。今度は槍ではなく、右手に斧、左手に自身と同じ大きさの超巨大な盾を構える


私は近接戦闘に移行する可能性が出てきたので私と巨人を対象にした結界と戦闘用の異空間を魔術で作る


【亜空】・【私用戦闘結界】


両方ともネーミングのセンスは適当につけている。特にこだわりはないし、本来は言葉に出さなくてもいいのだが柊とオフィリアの二人に伝わるように言葉に出しただけである


【では始めるぞ‼今度は我が貴様を殺してやる】

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