表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。

完璧男子に類なし

野心男子に類なし

作者: 風海時音
掲載日:2016/08/31

橘・・・大悟


テストの順位が発表されるとき、

いつも俺の下に書いてある名前だった。


その名前を発見したのと同時に、

いつも視線を感じていた。



「また睨んでるよ、橘のやつ」

「瀬戸くんのこと、ライバル視してるんじゃない」



いつも俺のことを見ていて、

逆に俺が見ると目をそらして去っていく。



橘大悟。



成績は良いけと人付き合いの良くない彼の評判は、

あまり良くなかった。



ただ橘のその視線は、

すごく心地よかった。




こう言うと偉そうに聞こえるかもしれないけど、

俺は要領が良いのか、なんでもそつなくこなすことができた。


問題が解けなくて悩んだこともなく、

運動ができなくて悩んだこともない。


楽譜だって読めば理解できたし、習字だって慣れればそれなりに上手く書けた。


特に手入れをしているわけでもないのに、肌は荒れないし、

何を飲んだわけでもないのに身長は伸びた。



・・・努力をしたことがなかった。




それは羨ましがられることなのかもしれない。

でも当事者からすると、そんなに魅力的なことでもなかった。


だって、何かをしたいとか何かが欲しいとか、

そういう欲求すらも沸かないんだから。



1位だって、なりたくてなったわけじゃない。

ただ普通にテストを受けたら1位になった。

それだけのことだ。


だから、1位になりたいと努力しているであろう橘のことが、

とても羨ましかった。



その情熱が、羨ましかった。






ところが、その情熱がどう捩れてしまったのか、

俺は橘に捕らえられてしまった。


全裸で写真を撮られて・・・

ものすごく怖かった。


でも抱かれることに抵抗はあるものの、

それほど嫌じゃなかった。


だってその間、橘はずっと・・・

俺を見て、俺のことを考えてくれるから。





きっと橘に抱かれたときから、いや、その前からずっと・・・


俺は橘のことが、好きだったんだ。













「うわっ!」


突然、座っていたソファに押し倒された。

犯人は・・・橘だ。


「な、なにを・・・」

「お前、何考えてんだよ。テレビと俺と交互に見やがって」

「え?嘘だ」

「嘘じゃない。チラチラチラチラ、なんなんだよ」

「み、見てない」

「・・・・・・そうか」

「ひゃ・・・っ」



橘の手がシャツの中に潜り込んできた。

冷たい手。


だけど俺は知っている。

橘がとても、熱いことを。




「犯してほしいなら、ちゃんと言え」

「・・・・・・思ってない」




橘。


上を目指して。

俺を意識して。



お前が思ってくれているから、

俺はお前より上でいられる。





俺をもっともっと、欲しがって。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 上と下が違う物語みたいなおもしろかったです。
2019/11/04 09:54 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ